藤田保健衛生大学生涯教育研修センターと、東京の慶應義塾大学医学部PBLルームとをインターネットで結び、リアルタイムの漢方診療合同ワークショップが行われました。このワークショップは、東海漢方診療教育研究会が11月10、11の両日に開催した漢方入門研修会のプログラムの一環として試みられたもので、漢方医学のFDに対する布石となりました。
「参加型」「PBLチュートリアル」を経て「連携」に
今年で3回目を迎えたこの研修会は、漢方医学の理解者の輪を広げるとともに、次代の漢方教育の教員養成を目的としています。2日間にわたって、教授、准教授、勤務医、研修医、医学部生らが机を並べ、同等の立場で参加するのが特徴です。 第1回は「参加型セミナー」をテーマに、講師が一方的に講義するのではなく、参加者同士が議論し、漢方薬に触れ、漢方診療の実際を体験しながら学習するという方法がとられました。 第2回は初年度の内容をレベルアップし、小グループに分かれた参加者が模擬症例の患者情報を自分たちで収集し、自己学習と議論を繰り返しながら漢方処方の選択肢まで考えるという「PBLチュートリアル」が主要テーマとなりました。 そして第3回となった今回は、「連携」をキーワードに、立場の違う参加者同士の連携による学習の強化、藤田保健衛生大学が大学院連携を続けている名城大学の協力を得た漢方調剤ワークショップ、インターネットによる慶應義塾大学との漢方診療連携ワークショップなどが試みられました。
東海漢方診療教育研究会 漢方入門研修会2007 プログラム
1日目
オリエンテーション(30分)
松井俊和氏 *1、河西稔氏 *2
セッションI(90分)
講義「「漢方の診断から処方まで—Problem Listのつくり方—」
第2回入門研修会(2006)の復習
新井信氏 *3
セッションII(105分)
演習「漢方診察の実際(第2回入門研修会の復習)」
(1)
3つのグループに分かれ、患者役に対する模擬診療を実施
(2)
Problem Listの作成並びに漢方処方選択を行う
<facilitator>
新井信氏 丹羽邦明氏 *4
2日目
セッションIII(90分)
講義「漢方薬を作ってみよう―葛根湯と小青竜湯の調製―」
川村智子氏 *5
セッションIV(60分)
連携ワークショップ
パート1 「慶應義塾大学における漢方研究の最前線」
松井俊和氏 渡辺賢治氏 *6
山本恒久氏 *7
セッションV(120分)
連携ワークショップ パート2
「漢方模擬診療の教材を用いたインターネットカンファレンス」
(1)
藤田保大と慶應大で教材VTRを見て、それぞれグループワークでProblem Listの作成並びに漢方の処方選択を行う (2症例:60分×2)
(2)
インターネット会議システムを用いて、両大学で相互に検討結果を発表し、ディスカッションを行う
(3)
facilitatorが好評を行う
<organizer>
松井俊和氏
<facilitator>
渡辺賢治氏 新井信氏 丹羽邦明氏
総括(20分)
*1 藤田保健衛生大学医学部医学教育企画室長教授 *2 藤田保健衛生大学麻酔科教授 *3 東海大学医学部東洋医学講座准教授
*4 藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院産婦人科准教授 *5 名城大学薬学部薬学教育開発センター講師
*6 慶応義塾大学医学部漢方医学講座准教授 *7 慶応義塾大学医学部5年
-研修会を終えて-