「NVDAが6%上昇、約50日ぶりの史上最高値更新、半導体関連株が大幅上昇」
「12月雇用統計は強弱混在」
「ISMサービス業景況指数、雇用指数が大幅低下」
1月8日の米国株は上昇しました。NVDAを軸とした半導体関連株が上昇しました。NVDAは6%上昇し、11月20日に付けた史上最高値505ドルを更新しました。AMDは5%上昇、ARMは8%上昇しました。
NVDAの株価(8日)
522.53ドル(+31.56ドル、+6.43%)
1月10日に台湾のTSMCが12月の月次売上高を発表します。TSMCは18日に10-12月期決算を発表します。2024年の半導体市場の拡大を意識した動きが半導体関連株に向かっています。
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東京市場は3連休でしたので、その間のNYダウ、ナスダック指数の動きを以下に記します。
NYダウ
5日37,466.11ドル(+25.77ドル)
8日37,683.01ドル(+216.90ドル)
ナスダック指数
5日14,524.07P(+13.77P)
8日14,843.77P(+319.70P)
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労働省は5日、12月雇用統計を発表しました。非農業雇用者増加数は21万6000人と高水準となりました。しかし、10月、11月分は下方修正されています。以下に示します。
米国雇用統計の推移(カッコ内は前回発表値)
非農業雇用者増加数 失業率
8月165000人 3.78%
9月262000人 3.78%
10月105000人(150000人) 3.84%
11月173000人(199000人) 3.72%
12月216000人 3.74%
10月分が45000人、11月分が26000人下方修正されています。10-12月累計の非農業雇用者増加数は49万4000人でした。このうち民間企業の増加分は34万4000人でした。政府機関の雇用者増加数が15万人と全体の約3割を占めます。政府機関の雇用を除くと、弱いデータです。
次に平均時給です。
民間企業全産業の平均時給の推移(ドル)
8月 33.82(+4.28%)
9月 33.91(+4.24%)
10月33.98(+4.10%)
11月34.10(+4.02%)
12月34.27(+4.10%)
平均時給の上昇率は4.1%となり、前月を上回りました。根強い賃金上昇率です。
雇用統計は強弱入り混じる内容でした。一方で、5日に発表された12月ISMサービス業景況指数は、弱い内容となりました。
ISMサービス業景況指数(12月)
総合(PMI)50.6(-2.1)
活動 56.6(+1.5)
新規受注 52.8(-2.7)
雇用 43.3(-7.4)
上記のように、雇用指数が大幅な低下となりました。12月に入って、サービス業の雇用が落ちていることを示します。労働省発表の雇用統計よりもISM発表のサービス業雇用指数の大幅低下がマーケットでは重視されました。
ISM公表の企業のコメントを以下に抜粋して引用します。
「牛肉価格はまだ高い。原油価格の変動も大きい。時給は若干下がったが、パンデミック前の水準より高い」[宿泊・飲食サービス]
「パナマ運河の混雑は今後数ヶ月続くと予想する。そのため、コストが上昇し、輸送期間が長くなる。その犠牲のもと、海上貨物を迂回させている」{建設}
「主要電気部品の供給不足を除き、業況は概ね良好」 [教育サービス]
「収益好調。しかし、労働力は依然として制約を受けている。サプライヤーは1月1日からの値上げしている。サプライチェーンは、パンデミック発生前に近い形で運営され、安定している。2024年暦年の主な目標は、消耗品やサービス面、低付加価値分野の排除など、全体的な経費削減だ」 [ヘルスケア&ソーシャル・アシスタンス]
「金利が下がれば、借入が増加し、サービス受注も増加する」[インフォメーション]
「生産と販売は増加・価格は下落」{鉱業}
「コンサルタント、契約社員の雇用は、ほとんどの業界で横ばい。企業は、より少ない人員でより多くの仕事をこなそうとしている」[専門・科学・技術サービス]
「サプライチェーンも販売も好調。価格も安定」 [小売業]
「ゆっくりとした季節変動が見られる。過去2年よりも高い水準で推移している」[運輸・倉庫]
「コロナ後初めて、サプライチェーンに安定感が増している。全体的な事業活動の水準は高い」[公益事業]
「好天が続けば、年明け以降に事業が再開するはずだ。住宅ローン金利は引き続き低下している。第1四半期は良い需要が得られる」[卸売業]
1月9日午前6時5分記