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<スズケンDIアワー> 平成14年5月30日放送内容より スズケン

アセトアミノフェン中毒解毒剤
アセチルシステイン


(財)日本中毒情報センター 施設長
黒木 由美子

アセチルシステイン内用液の投与方法及び留意点

 次に、用法と用量の詳細です。
 通常、本剤または本剤の希釈液を、初回にアセチルシステインとして140mg/kg、経口投与します。維持量は初回の半分量の70mg/kgで、4時間毎に17回、3日間にわたり投与します。経口投与が困難な場合は、胃チューブまたは十二指腸チューブから投与します。投与後1時間以内に嘔吐した場合は、再度同量を投与してください。
 希釈方法は、体重1kgあたり本剤0.8mlに、ソフトドリンクまたは水2mlを加え、5%濃度とします。ソフトドリンクや水で希釈するのは、嘔吐の危険性を低下させるためです。
 なお、患者の体重、本剤の量、希釈薬の量を対比した早見表もありますので、使用時には参考にしてください。
 実際の中毒患者の治療時には、本剤の投与の前に、必要に応じて催吐、胃洗浄、吸着剤である活性炭の投与などが行われます。活性炭を投与した場合は、1時間以上経過してから本剤を投与することが勧められています。これは臨床的には議論があるところですが、in vitroでは、本剤が活性炭に吸着することが確認されており、その作用が減弱する可能性があるためです。
 また、本剤の投与にもかかわらず、肝障害が重症化する場合は、血液濾過透析など劇症肝不全に準じた治療が必要になります。必要に応じて早めに治療可能な施設へ移送することを考慮してください。
 アセチルシステイン内用液17.6%の承認により、これまでアセトアミノフェン中毒時に行われてきた、気道粘液溶解剤の適応外使用に終止符が打たれようとしています。ようやく本成分が解毒剤として承認され、迅速に中毒に対応できるようになることを嬉しく思います。今後、経口剤のみでなく、欧米並みにN-アセチルシステイン注射剤の開発も行われることを期待し、今回の新承認薬紹介とさせていただきます。

(図 体重20Kg未満の患者の場合)


提供 : 株式会社スズケン


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