→ 番組表はこちら
→ ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成14年10月24日放送内容より スズケン

プラセボとは?


コントローラー委員会
栗原 千絵子

プラセボとは

 プラセボは、薬と外見上はまったく同じで、中身は澱粉や糖分などで作られています。「薬をのんだ」という安心感を患者さんに与えることで、薬の害作用や薬物依存を回避し「自然治癒力と暗示的効果による経過を見る」という治療意図で使われます。また、治療目的ではなく比較対照臨床試験で、試験薬の効果と暗示的な効果を区別するためにも使われます。プラセボには、生理食塩水の注射や手術で表面だけ切開して病巣を切除しないで縫い合わせる、といったものもあります。また、ツボを刺激しないように細工された針治療の用具などもあります。呼び方も、プラシーボ、プラセボ、偽薬、ダミー、乳糖錠など、様々なものがあります。

(サンプル:「プラセボサンプルの写真」)

 プラセボの語源はラテン語で、喜ばせましょう、という意味があります。古くはカトリックの死者のための祈りの中で使われ、後に葬儀で死者の棺の前で職業的に歌う「泣き屋」の意味から、14世紀以降には「こびへつらう」などの意味も含まれるようになりました。19世紀に近代薬理学が発達すると、医学辞書の中でも、薬剤の真の効果とプラセボの効果とを区別する説明が書かれるようになりました。
 プラセボという呼び名は現在多くの国で使われていますが、日本の「偽薬」と同じ漢字を書いて、韓国語ではウーヤクと読むそうです。英語ではdummy、手術の場合はsham surgeryという表現もあります。ドイツ語の「空の物質」という意味の表現も興味深いものです。中国語は、安心の安に慰める、薬剤の剤「安慰剤」と書いてアンウィーヅィと読むそうです。これはプラセボの本来の意味に近いかもしれません。

(資料1から:「プラセボの訳語」)


提供 : 株式会社スズケン


1 2 3 次項へ