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<スズケンDIアワー> 平成15年2月13日放送内容より スズケン

サリドマイドを考えるシンポジウムより


帝京大学 名誉教授
清水 直容

米国における未承認医薬品使用への対応

 未承認医薬品といいますと、現在は非常に情報過多であり、インターネットでも、まだ日本で承認されていない多くの医薬品が個人の責任で輸入されている実態がございます。もっと大きな意味では外国で、すでに5年、10年という使用経験があり、その有効性がそろそろ確立されているようなものにつきまして、(これも未承認医薬品に当たるわけですが)患者が自分でどうしても輸入して使いたいといったようなものにつきまして、この対策が求められるわけであります。そうなりますと現在の医薬品の承認状況そのものにも関係してくるわけであり、これが非常に問題になってくるわけであります。
 外国ではどのような状況で使われているかと申しますと、アメリカでは、これを承認する時に企業の方とある大学の先生方と、それからFDAが相談いたしまして、ステップスという教育と安全処方のためのシステムをきちんと作り、それにより医師及び薬剤師のFDAの特別な登録、それからもちろん患者本人へのインフォームドコンセント、最大処方は28日に限ることとか、服用しなかった錠剤の返還義務(これが非常に大事ですが)、それから先ほど言いました妊娠の時の服用というのが一番危険なわけでありますので、女性は2週以上、同時に避妊法の実施と毎月の妊娠テストを必要とし、また、この薬剤は精液中にも出るということが分っていますので、男性はコンドーム使用の義務、さらにこの市販後の調査と申しますか、市販後でなくともサーベイランスに積極的に参加するという義務、そういう条件で使われているわけでありまして、米国では現在、転移性乳癌、脳腫瘍、カポジ肉腫、そして前立腺癌で試験が進行中であります。
 米国での承認はハンセン病の皮膚結節でありまして、未承認医薬品という大きな範疇の中で、サリドマイドを真剣に考え、良い方向へこの研究が進むことが期待されております。


提供 : 株式会社スズケン


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