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<スズケンDIアワー> 平成15年5月15日放送内容より スズケン

抗リウマチ薬
レフルノミド


東海大学医学部 内科学系・リウマチ内科 助教授
鈴木 泰夫

 レフルノミド(LEF)は従来の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)とは異なった化学構造を持つイソキサゾール系抗リウマチ薬で、すでに米国、ヨーロッパ各国など世界72カ国で発売され、約36万人のリウマチ患者に処方されている薬剤です。我が国でもすでに製造承認がおり、本年(2003年)9月に発売予定になっています。現在、メトトレキサート(MTX)は最も有効率が高い抗リウマチ薬ですが、米国の臨床試験ではX線写真上の骨・軟骨破壊の進行抑制や日常生活機能の改善に関してMTXより優れた成績を示しており、期待される抗リウマチ薬の一つです。

LEFの薬理と作用機序

 LEFは代謝拮抗薬に分類される薬剤ですが、現在関節リウマチの治療に使われているMTX、ミゾリビン、アザチオプリンがプリン代謝を抑えるのに対してレフルマノイドは初めてのピリミジン代謝を抑える薬剤です。抗リウマチ作用の主たる機序は核酸の構成成分であるピリミジンヌクレオチドのde novo合成系の重要な酵素であるジヒドロオロト酸脱水素酵素(Dihydroorotate dehydrogenase:DHODH)活性を可逆的に阻害するためと考えられています。活性化Tリンパ球では細胞周期のうちG1期からS期に移行するときに細胞内ピリミジンヌクレオチドの濃度が数倍〜十数倍に増加することが知られております。LEFによりピリミジンリボヌクレオチドの供給が遮断されることにより、活性化リンパ球はG1期で細胞周期が停止し、増殖が抑制されると考えられます。

(資料2:「レフルノミドの薬理」)

 LEFは経口投与後すみやかに腸管壁や肝臓、血清中で主に非酵素的にイソキサゾール環が開環して活性代謝産物であるA771726に変換されるプロドラッグです。活性代謝産物A771726は血漿蛋白との結合率が98%以上と非常に高く、また胆汁から排泄されたA771726は腸管から再び吸収されます。蛋白結合率が高いことと腸肝循環があることから血漿半減期が約2週間と非常に長いのはLEFの大きな特徴です。従って、副作用がみられた際に薬物を中止しても遷延する可能性があることから、重篤な副作用出現時には腸肝循環を遮断するためにコレスチラミンの投与が必要となります。


提供 : 株式会社スズケン


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