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<スズケンDIアワー> 平成15年5月15日放送内容より スズケン

抗リウマチ薬
レフルノミド


東海大学医学部 内科学系・リウマチ内科 助教授
鈴木 泰夫

使用上の留意点と副作用について

 LEFのリウマチに対する優れた有効性に関しては海外および国内試験の成績がほぼ一致していますが、副作用ではいくつかの注意点があります。

1.頻度の多い副作用
 海外の臨床試験での頻度の多い副作用は下痢、吐き気、脱毛、皮疹、高血圧、肝機能検査異常です。国内臨床試験で肝機能検査値異常は18.6%に見られていますが重篤な症例はありませんでした。また、下痢が10.7%、脱毛が10.7%、発疹が9%、高血圧が8.7%と国内試験でも比較的多く見られ、LEFの特徴的な副作用と考えられます。しかし、下痢や脱毛は軽症で投与継続ができる場合が多くありました。

2.重篤な副作用として
 Stevens-Johnson症候群のような重篤な皮膚症状、血球減少症、致死的肝障害、肝不全が海外で報告されています。今のところ、間質性肺炎は極めて稀と考えられており、リウマチ性肺病変がある患者さんにも投与が可能と考えられます。これらの副作用に対してはモニタリングと発現時のレスキューが重要となります。

3.副作用モニタリング
 肝機能異常や血球減少は投与開始後6カ月以内に多いので、この期間は2週間毎に末梢血、肝機能検査を行い、それ以降は1〜2カ月毎に行うことが勧められています。肝機能の数値が異常値を示した場合は、減量を考慮し、正常値の3倍以上に上昇した場合は中止することが勧められています。また、血圧は診察時にはチェックすることが望ましいと考えられます。

4.副作用発現時のレスキュー
 LEFの活性代謝産物は腸肝循環があるため血漿消失半減期が2週間と長く、そのため副作用の発現した場合、あるいは妊娠を希望した場合には腸肝循環を遮断し薬物の体外排泄を促進させるため、コレスチラミンまたは薬用炭の投与が必要です。通常はコレスチラミン無水物として4gを1日3回、17日間投与します。重篤な副作用発現時には倍量を11日間投与します。コレスチラミン1日12gの投与で消失半減期は36時間、24gの投与で23時間に短縮すると言われております。


 以上のようにLEFは高い有効率、日常生活機能の改善作用、骨破壊進行抑制効果など抗リウマチ薬として優れた薬効を持つ薬剤です。海外試験では、LEFはスルファサラジン2g/日、あるいはMTX10〜15mg/週と比較していることから、本邦で使用されているスルファサラジン1g/日、MTX6〜8mg/週よりすぐれた効果も期待できると考えられます。しかし、他の抗リウマチ薬と併用時のデータが少なく、また稀ですが重篤な副作用も出現しうること、副作用発現時のコレスチラミン投与の適応やタイミングが慣れていないと難しいなど問題点も残っております。そのため市販後もしばらくは慎重に投与することが望まれます。今回は市販後3,000例の投与例が集積されるまでは、投与例全例が市販後調査の対象になることが決まっております。


提供 : 株式会社スズケン


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