<スズケンDIアワー> 平成15年5月22日放送内容より |
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医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構 顧問
中島 新一郎
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1)新生児・乳児に使用されるフィーディングチューブについて 新生児・乳児に使用されるフィーディングチューブですが、これにつきましては
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2)ヘパリンコーティングチューブについて ヘパリンコーティングチューブについては、海外においては全くDEHPが溶出しないとの報告もありますが、国内流通品についての検討結果では完全にDEHPの溶出を防止することが出来ませんが暴露量を低減することが確認されており、DEHP暴露低減の一手段として参考にすべきであるとしています。なお、ヘパリンコートについては生物由来製品でありますが、共有結合タイプとイオン結合タイプが知られており、共有結合タイプの方がイオン結合タイプと比較してよりDEHPの溶出を低減する傾向にあることも報告されております。 |
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3)人工腎臓用血液回路について 人工腎臓用血液回路については、
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4)人工心肺回路及びその他の血液回路について 人工心肺回路及びその他の血液回路については一時的に大量のDEHPに被爆する可能性があるものの、生涯を通じて反復して被爆する可能性は低いことから代替品の使用に切り替えることが可能な場合には代替品の使用を検討すべきであるとしています。 |
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5)輸液チューブ及び延長チューブについて 輸液チューブ及び延長チューブについては使用する薬剤に依存してDEHPが溶出することから、特に脂溶性の高い薬剤を使用する場合には代替品の使用に切り替えるべきであるとしています。 |
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6)新生児・乳児および妊婦・授乳婦への適用について 感受性が高い集団であるとされている新生児・乳児およびこれらの患者集団に影響を与える可能性が高い妊婦・授乳婦への適用については優先的に代替品に切り替えるなどの配慮をすべきであるとしています。 |
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7)血液バッグについて 最後に血液バッグについてですが、DEHPによる赤血球保護作用が報告されており、現時点では代替品に切り替えなくてはならないものとは考えられませんが、低温で保存することによりDEHPの溶出を抑制することが出来るとの報告もあることから保管温度をさげ、出来るだけ短時間の保存とするように配慮すべきであるとしています。 |
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