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<スズケンDIアワー> 平成15年6月12日放送内容より スズケン

話題の新薬2003(1)


獨協医科大学 名誉学長
国際医療福祉大学 教授
原田 尚

新しいキノロン系合成抗菌薬 プルリフロキサシン

 この薬は、新規の経口キノロン系合成抗菌薬であります。7位のピペラジン環にオキソジオキソレニルメチル基を結合して吸収性を高め、吸収後にこのオキソジオキソレニルメチル基が離脱して、活性本体として体内に分布し、抗菌活性を示すプロドラッグ型の薬であります。
 効能・効果は、グラム陽性菌および緑膿菌を含むグラム陽性菌に対して強い抗菌力を示します。用法・用量は、1回2錠(200mg)を1日2回、経口投与し、症状によって適宜増減いたします。肺炎、慢性呼吸器疾患の二次感染には1回3錠を1日2回経口投与いたします。使用上の注意として高度の腎障害、癲癇などの痙攣性疾患、高齢者などには慎重に投与する必要があります。またフェンブフェン、フルルビオフェン・アキセチル、フルルビプロフェンなどは併用禁忌剤となっております。副作用は4.5%に見られ、その主なものとしては腹痛、下痢、嘔吐などがあり、検査値の異常が5.7%に見られます。そのほか重大な副作用としてショック、アナフィラキシー様症状、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症、汎血球減少、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少など、そのほか重篤な腎・肝機能障害、心室頻拍、アキレス腱炎、腱断裂などの腱障害、重篤な大腸炎などであります。

(資料3「プルリフロキサシン」の構造式)

MRSA治療薬テイコプラニンの効能追加

 この薬はイタリアにおいて開発された抗生物質で、メシチリンセフェム耐性の黄色ブドウ球菌(MRSA)に対して強い殺菌作用を呈し、既に世界40カ国以上で販売され、我が国においても1998年4月にはMRSA感染症を効能・効果として承認されております。今回は小児などのMRSA感染症に対しての適応が追加承認されました。
 効能・効果は、小児などにおける有効率は76.5%で、用法・用量として、通常、乳児,幼児または小児には10mg/kgを12時間間隔で3回、以後6〜10mg/kgを24時間ごとに30分以上かけて点滴静注します。年齢、体重、症状により適宜増減いたします。臨床検査値異常を含む副作用は、19.4%に見られ、その主なものは発熱、AST、ALT、γ-GTPの上昇などであります。そのほか重大な副作用としてショック、アナフィキラシー様症状、皮膚粘膜眼症候群などが見られることがあります。

(資料4「テイコプラニン」の構造式)


提供 : 株式会社スズケン


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