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<スズケンDIアワー> 平成15年10月16日放送内容より スズケン

話題の新薬2003(2)


獨協医科大学 名誉学長
国際医療福祉大学 教授
原田 尚

腸管糞線虫駆虫薬:イベルメクチン

 今日は2003年度「話題の新薬」の第2回として、現在話題になっている新薬の情報をご紹介いたします。
 まず、前回時間の関係上、解説できなかった腸管糞線虫の駆虫薬イベルメクチンについてお話いたします。
 糞線虫は熱帯地方や亜熱帯地方に広く分布する寄生虫疾患の一つで、わが国では鹿児島県や沖縄県でみられております。

(資料1:「イベルメクチンの構造式」)

 この薬は、静岡県伊東市の川奈地区の土壌から単離されたアベルメクチンから誘導された半合成の経口駆虫薬であります。作用機序は、まだ完全に解明されておりませんが、線虫の筋肉・神経に存在する「グルタミン酸作動型クロライド」に選択的かつ高い親和性をもって結合して、細胞膜の透過性を上昇させ、神経または筋肉細胞の過分極を生じて麻痺させ、駆虫性を発揮すると想定されております。この分野の既存薬と比べて、駆虫率が同程度で、しかも副作用がより少ない特徴があり、1993年にフランスで認可されました。また、1998年にはわが国でオーファンドラッグとしての指定を受けております。
 効能・効果は、腸管糞線虫であります。用法・用量は、空腹時、体重1kg当たり約200μgを2週間隔で2回経口投与いたします。副作用は2%にみられ、悪心・嘔吐などであります。


提供 : 株式会社スズケン


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