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<スズケンDIアワー> 平成16年2月5日放送内容より スズケン

日本臨床薬理学会
治験支援の最近の動向


昭和大学第二薬理学 教授
安原 一

icon医薬品の適正使用と臨床薬理学

 昨年(2003年)末、第24回日本臨床薬理学会年会を会長として開催し、メインテーマを「医療の質向上への臨床薬理学の貢献」といたしました。臨床薬理学は医療の質向上に貢献できたのであろうか、歴史の中で振り返ってみたいと考えたからです。臨床薬理学は、医薬品開発の中で、倫理的配慮のもと科学的手法により、薬の有効性と安全性について臨床試験を実施し、評価する学問であり、科学的な根拠に基づく薬物投与計画、すなわち医薬品の適正使用を行うことが最終目標であります。
 この様な観点から年会では臨床試験、治験の支援に関しては研究者主導の臨床研究、地域治験ネットワーク、CRC(治験コーディネーター)の新しい役割、小児治験の推進、模擬IRBなどをシンポジウムとして取り上げました。これらの内容を中心に、治験支援の最近の動向についてお話したいと思います。

icon薬事法改正と医師主導の治験

 治験は臨床試験の一部であり、臨床試験は臨床研究の一部であります。日本の場合、治験のところだけがICHの論議のもとに国際化し、法制化されました。広く臨床研究の基盤整備が不十分のままでの状況です。遅ればせながら臨床研究の倫理指針が出されたのが2003年7月であり、臨床研究の基盤整備が急務であります。

(資料1:「薬事法改正と医師主導の治験」)

 GCPは臨床試験、特に治験の科学性、倫理性、信頼性を担保するための枠組みであります。治験は、今までは企業主導のものに限られていましたが、改正GCPではその範囲を広げて、医師主導あるいは医師主体のものも可能になりました。すなわち「治験の依頼をしようとするもの」を「自ら治験を実施しようとするもの」に改正されたわけです。しかし、プロトコールをどのように作るのか、治験薬概要書をどのように作るのか、治験薬をどのように入手するのか、有害事象報告にどう対応するのか、副作用被害に対する補償をどうするのか、モニタリング・監査をどのように行うのか、医師主導の場合には難しい問題が多く残されています。これらを支援するものとして、日本臨床薬理学認定医、認定薬剤師、後で詳しく述べます認定CRCの役割が大きいと考えております。


提供 : 株式会社スズケン


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