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<スズケンDIアワー> 平成16年2月12日放送内容より スズケン

話題の新薬2003(4)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

icon癌疼痛治療薬「塩酸モルヒネ内服薬」

 続きまして、癌疼痛の治療薬、あへんアルカロイド系麻薬の塩酸モルヒネ内服薬についてお話します。従来、わが国ではモルヒネ粉末及びモルヒネ錠剤の形でしか市販されず、必要の都度院内で調剤され、長期保存の不可能なこと、苦みの除去のための調合の繁雑さ等の欠点がありました。

(資料3:「塩酸モルヒネ内服薬の構造式」)

 この薬は癌疼痛治療用の内服液で、塩酸モルヒネを5または10mg含有した1回使い切り型のアルミスティック分包剤で緊急時の使用に便利でありますし、また固形剤の服用が困難な患者さんの鎮痛にも有用であります。中等度から高度の癌疼痛の鎮静に用いられます。通常、塩酸モルヒネとして1日30〜120mgを1日6回に分割し、経口投与いたしますが、年齢、症状によって適宜増減いたします。禁忌は、重篤な呼吸抑制のある人、気管支喘息発作中、重篤な肝臓障害、慢性肺疾患に続発する心不全、痙攣状態、細菌性下痢等であります。副作用は74%に見られ、便秘、眠気、嘔吐等であります。なお、重大な副作用として依存性の他、呼吸抑制、錯乱、譫妄等があります。

icon5-HT1B/1D受容体作動型片頭痛薬「安息香酸リザトリプタン」

 次に5-HT1B/1D受容体作動型の片頭痛薬:安息香酸リザトリプタンについてお話します。

(資料4:「安息香酸リザトリプタンの構造式」)

  国際頭痛学会の診断基準による「前兆を伴わない片頭痛」、または「前兆を伴う片頭痛」と診断の確定した症例に使用する5-HT1B/1D受容体作動型の片頭痛薬であり、PRD錠は口腔内崩壊錠であります。効能・効果は、国際頭痛学会の基準による片頭痛であります。ただし、クモ膜下出血などの脳血管障害や他の原因による可能性のある症例は除外する必要があります。1回10mgを頭痛発作時に経口投与いたします。なお、追加投与の際には前回投与時から2時間以上の時間をあけ、1日総量を20mg以内にする必要があります。虚血性心疾患、肝機能障害、てんかん、脳血管障害などの可能性のある人には慎重に投与する必要がありますし、併用禁忌薬としてエルゴタミンおよびその誘導体を含む製剤、5-HT1B/1D受容体作動薬、MAO阻害剤、プロプラノロール等があります。副作用は18.6%に見られ、傾眠、倦怠感、めまい等であります。なお、重大な副作用としてアナフィラキシーショック、アナフィラキシー様症状、虚血性心疾患様症状、頻脈、てんかん発作等があります。


提供 : 株式会社スズケン


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