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<スズケンDIアワー> 平成16年3月4日放送内容より スズケン

DI実例集(144)
リチウム中毒の対処法と迅速な血中濃度測定法


北里大学東病院薬剤部
椎 崇

icon「リチウムとは」

 今日は「リチウム中毒の対処法と迅速な血中濃度測定法」についてお話させていただきたいと思います。まずリチウムの体内動態など概要について述べさせていただき、次に中毒症状、続いてその処置法について、そして速やかにリチウムの血中濃度測定ができる測定法などについてお話させていただきたいと思います。

(資料2:「リチウム」)

 リチウムは1949年より躁病の第一選択薬として用いられ、現在では躁病または躁うつ病の躁状態だけでなく、うつ病あるいは分裂感情障害などの気分安定薬として用いられ精神神経科領域の薬物療法において重要な薬物です。一般にリチウム血中濃度治療域は0.6〜1.2mEq/Lと狭く、1.5mEq/L以上では重篤な副作用がみられることが多くなり、3.5mEq/L以上では致死的であるともされていることから、薬物血中濃度モニタリングを実施し、投与法を適切に設定することが必要です。
 リチウムは経口投与後、すみやかに吸収され、約3時間で最高血中濃度に達し、吸収率はほぼ100%です。また、2相性の消失パターンを示し、血漿タンパクとの結合はほとんどありません。代謝は受けず腎から排泄され、生物学的半減期は約10時間であり、24時間以内に投与量の約60%が尿中に排泄されます。また、ナトリウム欠乏時には再呼吸が促進されます。連続投与した場合、腎、甲状腺、大脳、骨などに多く分布します。


提供 : 株式会社スズケン


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