厚生労働省保健局医療課
日田 充
調剤技術の適正評価
次に2つ目の項目として、調剤技術の適正評価について説明いたします。
まず長期投薬の処方実態を踏まえた内服薬の調剤料の見直しが行われました。

具体的には従来の31日分以上61日分以下の場合と61日分以上の場合に分かれていた調剤料を合理化して、31日分以上の場合は88点にまとめるという適正化が行われました。
また医薬品の特性に応じた調剤技術の評価として、浸煎剤等の技術評価の見直しも行われました。従来漢方薬の浸煎剤等については、当該製剤を製した場合、錠剤を粉剤して散剤を製する場合を同様に、調剤日数及び剤に基づく調剤料と自家製剤加算が算定されていました。

今回の改定ではこのような製剤については、調剤日数及び剤に基づく調剤料と製された製剤の形態が必ずしも相関していないことから、調剤料と加算から成る仕組みについて見直しが行われ、併せて同様の一包化製剤についても見直しが行われました。具体的には従来の浸煎剤・湯剤に係る自家製剤加算、並びに一包化加算を廃止し、それらに係る調剤料と統合した上で、内服薬とは別の浸煎薬、湯薬、一包化薬という調剤料が新設されました。これにより新たな仕組みが導入され、浸煎薬と湯薬は1調剤につき120点、一包化薬は1週間分ごとに97点となっています。なお調剤料の算定では、内服薬・浸煎薬・湯薬・一包化薬の中から3剤(あるいは3調剤)までとなることに留意して下さい。
情報提供及び服薬管理指導の評価
次に3つ目の項目として、薬剤師の役割を踏まえた情報提供・服薬管理指導等の評価について説明いたします。

まず薬剤服用歴管理・指導の適正評価として、特別指導加算等の見直しが行われました。薬剤服用歴管理・指導料は、患者毎に薬剤服用歴を作成し、これに基づいて、処方された薬剤についての重複投薬、相互作用、アレルギーなどを確認し、薬剤の服用や保管上の注意等に関して基本的な説明・指導を行った場合に算定できるものです。さらに、一般用医薬品を含む併用薬の情報や飲食物の影響などについても患者等から情報を収集するとともに、適正使用のために指導を行った場合には、特別指導加算がなされる仕組みとなっています。今回の改定においては、かかりつけ薬剤師として、より一層の綿密な指導を行うことにより医薬品の適正使用を推進する観点から、特別指導の適正化及び重点評価が行われ、また麻薬に関する薬学的管理指導についても評価が行われました。具体的には、月2回目以降の特別指導を手厚く評価することとし、特別指導加算が従来の月1回目30点、月2回目以降25点から、それぞれ月1回目28点、月2回目以降26点となりました。また麻薬管理指導加算が従来の5点から8点となりました。なお、今回の改定において特別指導加算の算定要件に、収集した患者情報をもとに薬学的知識に基づき分析・検討を行い、その分析・検討の結果を薬剤服用歴の記録に記載する旨が加わったことに留意して下さい。

また薬剤情報提供の適正評価として、薬剤情報提供料の見直しが行われました。薬剤情報提供料1は、薬剤の名称、用法・用量、服用に際して注意すべき事項等を患者の手帳に経時的に記載するとともに、これらの事項等に関し、保険薬剤師が作成した文書又はこれに準ずるものにより情報提供を行った場合に算定できるものであり、いわゆる「おくすり手帳」は、患者に経時的に記載された薬歴を所持してもらうことにより、薬剤の適正使用を図るために用いられています。今回の改定においては、かかりつけ薬局・薬剤師機能を強化し、継続的に薬剤を服用する患者にとって特に重要な相互作用(飲み合わせ)等の情報の記載を充実することにより、より一層の適正使用の推進を図る観点から、薬剤情報提供料1が従来の15点から17点へと見直されました。なお、今回の改定において薬剤情報提供料1の算定要件に、投薬された薬剤により発生すると考えられる症状(相互作用を含む)等を手帳に記載する旨が加わったことに留意して下さい。
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