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<スズケンDIアワー> 平成16年5月6日放送内容より スズケン

「独立行政法人医薬品医療機器総合機構」の役割について


NTT東日本関東病院薬剤部長
折井 孝男

icon情報収集システムと情報提供

 医薬品医療機器総合機構では、市販後の医薬品や医療機器などによる副作用・不具合・感染症や、開発段階で発生した副作用などに関する企業からの報告について、IT(情報技術)を活用して電子的に受け付けるなど、一連の安全性情報を迅速かつ効率よく集めるシステムを構築しています。
 また、医療機関からの安全性情報、日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)などにおける国際的情報、医学・薬学に関する学会報告、研究報告など、必要な安全性情報を幅広く、一元的に集めています。集めた情報は、速やかにデータベース化するなど整理し、厚生労働省と共有するとしています。

(資料6:「一貫体制による業務の連携と迅速化」)

 次に科学的な調査と検討業務についてですが、安全性情報の調査や検討にあたっては、集めた情報をいかに科学的に評価するかが重要です。そのため医薬品医療機器総合機構では、疫学的手法による解析など最新の科学的評価手法を導入し、さらに研修などを通じて職員の専門性を高め、安全対策業務の質の維持・向上につとめるとしています。
 集めた情報については、科学的分析を通じ、緊急に対応が必要な案件はないか、医療上のリスクとベネフィットのバランスは保たれているか、最善の安全対策として何をすべきかなど、企業へのヒアリングや必要に応じた専門家の意見を伺うことなどにより、医薬品や医療機器などの安全対策に資する調査・検討を行うこととしています。
 また、審査などの部門や救済部門と必要な連携を図り、さらには厚生労働省とも連携して、的確な安全対策を行うとしています。的確なアドバイスとしての相談業務では、医薬品や医療機器などを安全かつ安心して使用するためには、企業における情報収集・検討・措置が日頃から確実に実施できる体制、危機管理体制の確立が必要不可欠です。
 医薬品医療機器総合機構は、個別の医薬品や医療機器などの添付文書の改訂や重篤な副作用発生を防ぐための適正使用の推進、医療安全など、医薬品や医療機器などの安全性向上に関する企業からの相談を幅広く受け、企業に対し的確な助言・指導を行い、個別の医薬品や医療機器などの安全性向上を図っています。さらに、企業の安全対策に関する体制の向上、また国民の方々から、医薬品や医療機器について安全性などの相談に応じ、適切なアドバイス、適切な情報提供につとめるとしています。
 医薬品や医療機器などを安全かつ安心して使用するためには、必要な情報が、必要な人にタイムリーに提供される必要があります。
 医薬品医療機器総合機構は、ホームページ(http://www.info.pmda.go.jp)において、医療用医薬品の添付文書情報を網羅的に掲載するとともに、その改訂がなされたときには早急にその情報を掲載しています。
 また、医薬品や医療機器の回収情報、厚生労働省が発表した緊急安全性情報、報道発表資料、新薬の承認に関する情報、医療用医薬品の品質に関する情報、医療安全に資する情報など、医薬品や医療機器などの品質、有効性、安全性などに関する情報を、広く、積極的に提供するようにつとめています。

iconその他の取り組みについて

 医薬品医療機器総合機構では、医薬品・医療機器の研究開発の振興も積極的に行っています。
 研究開発振興業務には、エイズやがん、糖尿病、高血圧、ぜんそくなどの保健医療上重要な疾病の治療などに役立つ医薬品や医療機器の開発を目指した基礎的研究を実施する「基礎的研究業務」、新規の医薬品や医療機器の開発に関する研究を民間企業に委託して実施する「研究振興業務」、国内の患者数が5万人未満の重篤な疾病の治療に必要な医薬品や医療機器の研究開発を積極的に振興する「希少疾病用医薬品等開発振興業務」があります。
 また、医薬品医療機器総合機構では、消費者の方々からのお薬についての電話での相談を受け付けています。医師から出されたお薬の使い方、お薬の名前、何に効くお薬なのか、お薬の飲あわせといったことから、お薬に関する心配ごとなど、お薬に関するものであれば何でも、専任の薬剤師の相談員が、できる限りその場でお答えするなどの体制をとっています。
 以上、平成16年4月1日より設置された医薬品医療機器総合機構の役割について紹介しました。


提供 : 株式会社スズケン


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