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<スズケンDIアワー> 平成16年5月13日放送内容より スズケン

オクトレオチド
徐放性製剤


神戸大学内分泌代謝・神経・血液腫瘍内科 教授
千原 和夫

iconオクトレオチド徐放性製剤の薬物動態

 オクトレオチド徐放性製剤の構造について少し詳しく述べます。

(資料1:「オクトレオチド徐放性製剤」)

 この製剤は、一定量のオクトレオチドを長時間、持続的に放出させるために、球状微粒子のマイクロスフェアに、オクトレオチドを内包させた形状になっています。マイクロスフェアとは、生分解性ポリマーを基材として用い、そのポリマーマトリックス中に薬物を内包させたマイクロカプセルです。基材として、乳酸・グリコール酸共重合体グルコースエステルと呼ばれるポリマーが使用されています。マイクロスフェア内部に水分が侵入しますと、内包されているオクトレオチドが拡散機構によって外部に放出されるとともに、マイクロスフェアを構成しているポリマーの加水分解によってマイクロスフェア自体が崩壊し、それに伴い薬物が放出されていきます。その結果、長期間にわたる持続的な薬物の放出が可能となりました。

(資料2:「単回投与時の血清中濃度推移(健常人)」)

 健常成人にオクトレオチド徐放性製剤30mgを単回筋肉内投与した時の血清中オクトレオチド濃度の推移を見ますと、投与初日に小さな一過性のピークが認められます。これはマイクロスフェア表面に付着していたオクトレオチドが、投与直後に放出されるために生じたと考えられます。その後は、投与後10〜70日間の長期間にわたって血中オクトレオチド濃度が高く維持されます。

(資料3:「単回投与時の血清オクトレオチド濃度と血清成長ホルモン濃度」)

 外国での成績ですが、先端巨大症患者にオクトレオチド徐放性製剤30mgを単回筋肉内投与したところ、血中オクトレオチド濃度は、投与後約2週間頃より増加し1ヶ月余りの長期間にわたって高い血清オクトレオチド濃度が維持されていました。また、血中オクトレオチド濃度が高値を維持している期間は、血中成長ホルモン濃度が低く抑制されていました。


提供 : 株式会社スズケン


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