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<スズケンDIアワー> 平成16年6月3日放送内容より スズケン

話題の新薬2004−(1)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

icon血圧降下剤『オルメサルタン・メドキソミル』

 次に血圧降下剤『オルメサルタン・メドキソミル』について、お話します。

(資料2:「オルメサルタン・メドキソミルの構造式」)

 本薬はin vitroでAT1受容体に対して、高い選択性と強い結合力を示す高親和性AT1受容体抑制型の降圧剤であり、イミダゾール環カルボキシル基をエステル化して、プロドラッグとした化合物であります。血圧日内変動の生体リズムを改善し、24時間にわたり血圧を良好にコントロールいたします。また薬物代謝酵素であるP-450の代謝活性阻害を受けにくい特徴も有しております。
 効能・効果は高血圧症であります。用法・用量は、通常成人では10〜20mgを1日1回、経口投与いたします。なお、1日5〜10mgから投与を開始して、症状によって増減しますが、1日最大投与量は40mgまでといたします。両側性の腎動脈狭窄、高カリウム血症、重篤な腎機能障害、肝機能障害、脳血管障害のある患者、および高齢者では慎重に投与する必要がありますし、併用注意薬としてはカリウム保持性の利尿剤、カリウム補給剤等があります。副作用は自他覚症として11.4%にみられ、主なものは立ちくらみ、ふらつき、目まい等であります。また、臨床検査値の異常は15.5%にみられ、γGTP、尿酸、血清K、ALT等の上昇等であります。重大な副作用としては、血管浮腫、腎不全、高K血症、失神、肝機能障害等があります。

icon速効性インスリン分泌促進薬『ミチグリニド・カルシウム水和物』

 続きまして、速効性インスリン分泌促進薬『ミチグリニド・カルシウム水和物』についてお話します。

(資料3:「ミチグリニド・カルシウム水和物の構造式」)

 本薬はグリニド系の速効型インスリン分泌促進薬であり、インスリン分泌促進作用は速やかに発現し、速やかに消失いたします。ラット実験において、インスリン分泌作用は投与15分後から認められ、2時間後には消失いたしました。また、in vitroにおいて膵β細胞に存在するSU受容体と選択的に結合いたします。従って、2型糖尿病患者において優れた食後血糖改善をもたらし、空腹時血糖値やヘモグロビンA1c値の改善をきたします。本年(2004年)1月に承認されました。
 効能・効果は、2型の糖尿病における食後の血糖推移の改善であります。用法・用量は、通常成人では1回10mgを1日3回、毎食直前に経口投与いたします。なお、症状によって適宜増減いたします。禁忌は、重症ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡、1型糖尿病、重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者、本剤の成分に過敏症の人等であります。また、肝・腎機能障害のある患者、虚血性心疾患、脳下垂体機能不全、または副腎機能不全、下痢・嘔吐などの胃腸障害、栄養不良の人においては慎重に投与する必要があります。併用注意薬としては、インスリン製剤、ビグアナイド系製剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、インスリン抵抗性改善薬、サリチル酸製剤、クロロフィブラート、サルファ剤等、多数ございます。副作用としては20.9%にみられ、低血糖症状、腹部膨満、便秘、下痢、空腹感等であり、また臨床検査値の異常は23.8%にみられ、ピルビン酸、γGTP、乳酸、ALT、総コレステロール等の上昇がみられます。重大な副作用としては心筋梗塞、低血糖、肝機能障害、黄疸等があります。


提供 : 株式会社スズケン


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