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<スズケンDIアワー> 平成16年7月1日放送内容より スズケン

レフルノミドによる間質性肺炎


日本医科大学第四内科 教授
工藤 翔二

iconレフルノミド投与と肺障害の診断・治療

 薬剤による肺障害の症状は、発熱、乾生咳嗽、呼吸困難、この3つです。これらの症状が一つでもみられたときには、動脈血ガス測定、あるいはパルスオキシメトリーで低酸素血症の有無を確かめることが重要です。投与前に比べて低酸素血症が明らかであり、胸部X線写真やCTで間質性陰影の新たな出現や増悪がみられれば、薬剤性間質性肺炎(いわゆる薬剤性肺障害)かあるいはカリニ肺炎などの感染症を疑います。この時点で、レフルノミドを速やかに、投与を中止すべきでありましょう。

(資料7:「アラバ投与中の間質性肺炎とカリニ肺炎 診断・治療の進め方」)

 血清のKL-6、あるいはSP-D、SP-Aといった血清の間質性肺炎のマーカーは、実は間質性肺炎であっても、カリニ肺炎であっても、そのどちらでも上昇いたします。また、一般にカリニ肺炎では肺の聴診でfine cracklesと言われている捻髪音を認めにくいのが特徴ですが、これも元々リウマチ肺がある患者では、このことは鑑別点にはなりません。また、血清β−Dグルカンが高値を示せば、カリニ肺炎を疑うことになります。
 間質性肺炎が強く疑われれば、メチルプレドニソロン500mg〜1,000mgのパルス療法を行いますし、またカリニ肺炎と診断されればST合剤(バクタ)の投与を行います。問題は、レフルノミドはその対外排泄が遅いことであります。薬剤性肺障害の可能性が強ければ、コレスチラミンの内服によって、レフルノミドの対外排泄を促進させることができます。また、カリニ肺炎の予防にはST合剤の1日1錠、または2錠週3日の予防投与が有効であります。ただし、メトトレキサート投与中でのST合剤の併用は、できないということを知っておく必要がございます。
 レフルノミド肺障害は、診断から治療まで早い時期からリウマチ医のみなさんが、呼吸器内科医と緊密な連携をとられることをお勧めします。レフルノミド肺障害の発生の危険因子、予後の危険因子をさらに明確にして、より安全にこの薬を使っていただけるよう、関係者の一層の努力が求められております。


提供 : 株式会社スズケン


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