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<スズケンDIアワー> 平成16年8月19日放送内容より スズケン

内痔核治療局所注射剤


社会保険中央総合病院 大腸肛門病センター
岩垂 純一

icon OC-108の臨床成績

 以上、お話してきた消痔霊に製剤上の工夫を加えて改良したものが OC-108で、成分ならびに薬理作用など消痔霊とほぼ同等と考えてよいものです。
  OC-108については全国10医療機関において、多施設共同研究として脱出を伴う内痔核患者を対象に、手術療法の結紮切除術と比較検討しました。

(資料3:「OC-108投与後1年間の非再発率」)

 その結果ですが、通常は手術適応とされている3〜4度の内痔核において、28日後の脱出の消失率はOC-108投与群では94%(75/80例)であり、手術の99%(84/85例)と同程度でした。
 また1年後の再発率はOC-108投与群73例中12例(16%)、手術81例中2例(2%)であり、手術と比較すると劣るものの低侵襲であることを考えると良好な成績でした。
 当然ながら術後の疼痛、出血は手術後のそれに比べまして、発現率が低い結果となっておりました。
 またOC-108投与後合併症としては硬結74%、疼痛51%、排便困難19%、排尿困難18%、浮腫18%などがありましたが、大半の症例は経過観察のみで、特に緊急処置や外科的処置を必要とするものは認めませんでした。
 また副作用としては発熱が9%(9/105例)に見られ、その原因は不明でしたが、いずれも無処置もしくは非ステロイド抗炎症剤により速やかに消失しました。
 以上、OC-108による硬化療法は従来、手術が行われていた脱出を伴う内痔核、もしくは内外痔核などの混合痔核に対して評価しえる治療効果が得られたわけで、今後、効果の継続性ならびに安全性の更なる検討が必要でしょうが、合併症を来さぬよう注射手技に注意しつつ行えば、今まで手術が必要とされていた3〜4度の脱出性内痔核、内外痔核に対して有効な治療の選択肢となりえると考えられました。

提供 : 株式会社スズケン

      

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