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<スズケンDIアワー> 平成16年9月23日放送内容より スズケン

医薬品情報統合システム“JUS D.I.”について


財団法人東京都保険医療公社
大久保病院薬剤科
廣井 順子

iconJUS D.I.の多様な展開

 医薬品情報担当者が薬事委員会の資料として作成する多くの資料も、このJUS D.I.を利用することができます。例えば、院内採用薬品で薬価2000円以上である抗生物質及びワクチンについての資料も瞬時に抽出できエクセルファイルに出力後、加工して審議の資料とすることも可能です。

(資料3:「新規薬剤紹介(オークボDI誌)」)

 また、ジェネリック医薬品の比較についても、国内で販売されている同一一般名全てのジェネリック医薬品について薬価の比較は当然ですが、添付文書記載内容の詳細比較表も作成できます。例えば、各添付文書情報の内容から、その他の副作用情報項目についてのみ抽出して、各副作用に対し頻度不明と掲載されているか、%を正しく表記しているか、また薬物動態の掲載内容などの情報を、図表を利用して詳細に提供しているかなどの比較判断資料も容易に作成することもできます。このような比較資料の他には、過去1ヶ月間の添付文書情報から、採用医薬品の中で適応追加があった薬品や重篤な副作用報告のあったもの、禁忌情報の抽出などもCSVファイルとして一括抽出保存し、加工することで薬事委員会資料を作成することができます。さらに、毎月発行し同時に院内LANで配信している医薬品情報誌に、新規採用医薬品の紹介を掲載していますが、従来では文章中心の紹介でしたが、医薬品集の各薬品の固有ページをリンクさせることで、薬物動態や薬品剤形等も載せることが可能となり、視覚的にも見やすく新規採用薬品の特徴がわかりやすくなりました。
 また、私たち薬剤師が病棟業務を行う際によく受ける質問であります。院内採用薬品かどうか、患者さんが持参された薬品について同効の採用薬品は何であるかは、瞬時に検索して情報提供をすることができます。錠剤鑑別も刻印や薬品の一部名称のみで国内保険適応の全てから抽出することが可能であり、医薬品の剤形写真も同時に確認することができるので、医師や看護師も薬剤科DI室に電話で問い合わせる前に病棟端末で検索している場合があるようです。また、当院では採用医薬品についてはお薬説明書を用意しておりますが、今まで患者さんの持参薬については採用薬でない限り対応できませんでした。しかしJUS D.I.導入後、持参薬についても対応可能となりました。持参薬と同一成分の採用薬のお薬説明文書がすぐに閲覧可能となりましたので、その説明文書を利用して、持参薬の説明書が病棟にてすぐに作成できるのです。さらに、病棟担当者は患者さんと面談した際に、医薬品による副作用を疑わせるような症状を聞くことがありますが、その際にもJUS D.I.を活用することで、疑わしい医薬品をリストアップすることもできます。例えば、服薬指導している患者さんから「ここ数日眼がかすんで霧がかかったみたい」といわれた場合、病棟端末のJUS D.I.を使い、副作用として「霧視」のある薬品を検索し、疑わしい薬品の存在があるか調べることができます。実例を一つあげると、患者さんが入院一週間ほど前から服用していた「ブルフェン」「ソラナックス」には副作用として「霧視」の報告がありと病棟で調べ、迅速に医師へ情報提供することができました。
 医薬品に関わるリスクマネージメントから、情報は正確であること、タイムリーであることは重要なことです。医薬品情報は可能な限り情報を網羅していて、使用する人間にとっていかに見やすく、それが利用しやすいものかということが大切であると思います。


提供 : 株式会社スズケン

      

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