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<スズケンDIアワー> 平成16年10月14日放送内容より スズケン

添付文書の副作用の中に見られる症候群 クッシング症候群・インスリン自己免疫症候群


帝京大学 名誉教授
清水 直容

iconクッシング症候群の病像

 次に珍しいクッシング症候群ということで、2品目お話したいと思いますが、第1番目はHIVの治療薬でありますカレトラ、これは2成分の配合剤でありましてロピナビルとリトナビルであります。それからもう1品目はセルセプトという免疫抑制薬であります。

(資料11:「珍しいCushing症候群」)

 クッシング症候群というのは、ハイドロコルチゾンの慢性過剰の症候群であります。この2品目につきまして今回も確認してみました。はっきりとクッシング症候群と書いてありますが、これまでハイドロコルチゾンの過剰があるといったような文献はまったく(この2品目でそれが原因となるというようなことは今まで記載されているものが)ないように思います。珍しいクッシング症候群としては、4つくらいの病態が知られておりますが、このHIVの治療薬につきましては、これまでリポジストロフィー、脂肪のジストロフィーという記載になっている品目がございまして、その中にはクッシング症候群として有名なバッファローハンプ、これは水牛様の肩への脂肪沈着でありますけれども、例えばでありますが、日本で市販されておりますゼディットというHIVの治療薬にも脂肪ジストロフィーという記載があります。

(資料13:「ACTHとコルチゾンの日内変動」)

 クッシング症候群というのは、先程も申しましたような慢性のハイドロコルチゾンの過剰症でありますが、この診断には正常時にでも血中のハイドロコルチゾンというのは日内変動があり、しかも、拍動的であるということがその診断の際には非常に重要なものであります。

(資料14:「満月様顔」)

 これまで、教科書的にクッシング症候群というのは、満月様顔貌でありますとか、先程申しましたバッファローハンプ、水牛様の肩と、中心性の肥満、それから四肢の方はむしろ筋の委縮のために、非常に細くなる、耐糖能異常があるといったようなもので先程のリポジストロフィーとの共通点は非常に多いわけですが、その背景にある病態については現在まで知られておりません。

(資料15:「診断基準と感度・特異度」)

 その診断、クッシング症候群としての診断のためには、いちばん有用なのは尿中のフリーのコルチゾルを測ることでして、肥満の方86名での尿中のフリーのコルチゾルは71μg/日に対しましてクッシング症候群では600μg/日ということでございます。
 今回は珍しい2つの症候群についてお話させていただきました。


提供 : 株式会社スズケン

      

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