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<スズケンDIアワー> 平成16年10月21日放送内容より スズケン

話題の新薬2004(2)


独協医科大学 名誉学長
原田 尚

 この番組では、新しく薬価収載された数多くの新薬の中から特に注目される品目について、解説いたしております。今回は2004年度第2回目の「話題の新薬」情報をご紹介いたします。

icon肝臓癌治療薬『シスプラチン』

 まず最初は、肝臓癌治療薬のシスプラチンについてお話いたします。

(資料1:「シスプラチンの構造式」)

 この薬は肝動脈内投与に適するように澱粉化したシスプラチンの溶解型製剤でありまして、肝動脈内に投与することによって肝腫瘍に高濃度に集積し、著明な癌増殖抑制効果を示します。
 効能効果は肝細胞癌でありまして、治験では95例中31例(32.6%)に奏効しております。用法用量はシスプラチン100mgあたり、70mLの生理的食塩水を加えて熔解し、肝動脈内に挿入されたカテーテルを通じて、体表面積 65mg/m2を1日1回肝動脈内に20〜40分間かけて注入し、4〜6週間休薬いたします。これを1クールとして、投与を繰り返します。なお、腎毒性を軽減するため、本薬の投与前および治療終了後に十分な輸液を行うことが望ましいとされております。なお、警告としてこの薬は緊急時に十分な措置が行える医療施設において、癌化学療法および肝動注療法に十分な経験を持つ医師のもとで、本薬の投与が適切と判断された症例についてのみ行うとされております。禁忌は重篤な腎障害のある人。高度の肝障害患者。本薬に過敏症の人。妊婦、または妊娠している可能性のある婦人などであります。併用注意薬としては、抗悪性腫瘍薬、放射線照射、パクリタキセル、アミノグリコシド系抗生薬等があります。臨床検査値異常を含む副作用としては、99%にみられ、その主なものは食欲不振、悪心・嘔吐、発熱、倦怠感、白血球減少、血小板減少、AST上昇、Bil上昇、Alb低下等であります。なお、重大な副作用としては、急性腎不全、汎血球減少症、劇症肝炎、心筋梗塞、肺結核、聴覚障害、ショック、アナフィラキシー様症状、乳頭浮腫、脳梗塞等があります。


提供 : 株式会社スズケン

      

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