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<スズケンDIアワー> 平成16年10月28日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠について(8)


日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠

icon薬価収載の後発医薬品について

 次に7月9日に後発医薬品が薬価基準に収載され即時施行されましたので、その説明をしたいと思います。

(資料2:「後発医薬品収載品の内訳」)

 後発医薬品については、平成5年の中医協了解に基づき年1回、定期的に収載されています。今年は、内服薬216品目、注射薬132品目、外用薬30品目、歯科用薬剤2品目の計380品目が収載されました。収載された品目を販売する会社は85社にのぼります。昨年は415品目、97社でしたから、品目数、会社数とも若干減少しています。

(資料3:「後発医薬品の多かった成分一覧」)

 後発医薬品が初めて収載された成分は、内用薬12成分、注射薬2成分、外用薬2成分の計16成分、99品目でした。これは全収載品目の26%に当ります。主なものでは、降圧剤のメシル酸ドキサゾシン(販売名カルデナリン)、解熱鎮痛消炎剤のザルトプロフェン(販売名ソレトンあるいはペオン)、降圧剤の塩酸マニジピン(販売名カルスロット)、消化性潰瘍用剤オメプラゾール(販売名オメプラゾンあるいはオメプラール)などがあります。結果として、最も多くの後発医薬品が収載されたのは、カルデナリン錠1mg及び2mgに対する後発医薬品で、それぞれ11品目にのぼっています。次いでカルスロット錠10及び20に対してそれぞれ9品目、ガスター注射用20mgに対して6品目となっています。成分で見ると、メシル酸ドキサゾシンに24品目、塩酸マニジピンに、19品目、ファモチジンの経口剤に18品目が収載されることになりました。

(資料4:「薬効収載品目数」)

 薬効別に収載品目数を見てみますと、最も多かったのは血圧降下剤が58品目で、次いで消化性潰瘍用剤が39品目、腹膜透析用剤が38品目と続いています。
 後発医薬品の薬価は、個別に交渉するのではなく機械的に算定されます。後発医薬品がはじめて収載される場合には、今回から先発医薬品の70%の薬価がつけられることになりました。たとえば、カルデナリン錠1mgの場合、1錠の薬価が45.70円ですから、後発医薬品の薬価は45.70円×0.7で32.0円となります。
 一方既に後発医薬品が収載されている品目にさらに後発医薬品を収載する場合には、既に収載されている後発医薬品の薬価の中で最も低い薬価と同じ薬価がつけられます。後発医薬品の薬価は収載されたときは同じ価格だったのですが、その後は実際の取引価格に基づいて薬価の改定が行われるために、後発医薬品の間に薬価に違いが生じることになるわけです。
 このように一つの成分に対する後発医薬品の収載は、決して一回だけではありません。薬価基準に収載されるためには薬事法に基づく厚生労働大臣の製造又は輸入の承認が必要ですので、何らかの理由で承認取得が遅れてしまうと、収載が翌年回しということもしばしば見られます。

(資料5:「後発医薬品の薬価算定」)

 ところで後発医薬品が次から次へと収載された結果、今回収載すると先発医薬品とあわせて20品目を超えてしまう場合は、新たに収載される後発医薬品の薬価は、既に収載されている後発医薬品の中で最も低い価格に合わせるのではなく、さらにその90%とすることになっています。これは一つの品目にあまりにも多くの品目が収載されることをけん制するためです、今回は、2成分、13品目に、この20品目を超えてしまう場合のルールが適用されました。


提供 : 株式会社スズケン

      

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