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<スズケンDIアワー> 平成17年1月20日放送内容より スズケン

話題の新薬2004(3)


独協医科大学 名誉学長
原田 尚

icon HIV-1 プロテアーゼ阻害薬、硫酸アタザナビル

 次にHIV-1プロテアーゼ阻害薬、硫酸アタザナビルについてお話します。この薬は、HIV-1プロテアーゼ阻害活性を有するアザペプチド化合物で、米国では2003年6月、我が国では2004年1月に承認された、オーファン・ドラッグであります。

(資料3:「硫酸アタザナビルの構造式」)

 効能・効果はHIV-1感染症であります。用法・用量は、成人では400mgを1日1回、食事中または食直後に経口投与しますが、必ず他の抗HIV薬と併用する必要があります。中等度の肝障害患者では300mgに減量いたします。本薬に過敏症の人、重篤な肝障害患者は禁忌であります。また、心伝導障害、軽度〜中等度の肝障害、血友病、高齢者等では、慎重に投与する必要があります。併用禁忌薬は、リファンピシン、塩酸イリノテカン、酒石酸エルゴタミン、プロトンポンプ阻害薬等であります。副作用は、海外での臨床第II相・第III相試験で、本薬と他の抗HIV薬との併用療法で3%以上出現した副作用は、悪心、頭痛、発疹、腹痛、黄疸、ビリルビンの上昇、ALTの上昇等であります。重大な副作用としては、重篤な肝機能障害、肝炎、糖尿病、出血傾向等が見られることがあります。

icon 抗HIV-1感染症薬 フマル酸テノフホビルジソプロキシル

 同じく抗 HIV-1 感染症薬としてフマル酸テノホビルジソプロキシルについてお話します。

(資料4:「フマル酸テノホビルジソプロキシルの構造式」)

 テノホビルDFは、体内で速やかにヌクレオチド系化合物であるテノホビルへと代謝され、HIV-1逆転写酵素を阻害いたします。この薬は、米国において2001年10月に、EUにおいては2002年の2月に認可されましたが、我が国では2004年1月に承認されました。
 効能・効果は、HIV-1感染症であり、用法・用量は1日1回300mgを経口投与いたしますが、必ず他の抗HIV薬と併用する必要があります。なお、腎障害のある患者には、慎重投与いたします。併用注意薬として、シダノシン、硫酸アタザナビル等があります。副作用は42%で、主なものは悪心、下痢、無力症、頭痛、腹痛等であります。さらに重大な副作用として、腎障害、または重度の腎機能障害、膵炎、乳酸アシドーシスが見られることがあります。


提供 : 株式会社スズケン

      

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