→ 番組表はこちら
→ ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成17年2月17日放送内容より スズケン

製造販売後安全管理基準(GVP)制定の意義


社団法人東京医薬品工業協会医薬品安全性研究会 会長
西田 春昭

icon 薬事法制の変遷

 私は社団法人東京医薬品工業協会(略称・東薬工)の医薬品安全性研究会会長を務めております西田と申します。東薬工は首都圏を中心とした製薬企業の団体で、現在219社が加盟しております。医薬品安全性研究会は現在会員数124社で、名前の通り医薬品の市販後安全確保対策、医薬品による医療事故防止対策等の医薬品の安全性に関わる課題を中心に取り組んでおります。
 さて、本日は2005年4月1日から施行されます改正薬事法における「製造販売後安全管理基準(Good Vigilance Practice:GVP)について、その制定に至った経緯と意義についてご紹介をさせていただきます。
 その前にまず薬事法について既にご承知かとは思いますが、簡単に紹介させていただきます。薬事法の目的は、その第1条に、「この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質、有効性及び安全性の確保のために必要な規制を行うとともに医療上特に、その必要性が高い医薬品及び医療機器の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする」と書かれております。薬事法は、医薬品・医療機器等の品質、有効性及び安全性確保の観点から、企業が行う製造・販売等に関して必要な規制を行う法律といえます。
 薬事法は昭和35年8月に公布され、翌年、昭和36年2月から施行されています。その後、幾度かの改正が行われてきましたが、平成8年の改正では、医薬品に関する臨床試験の基準、いわゆるGCPが法制化され、本日のテーマであります医薬品の市販後安全対策に関する基準としてのGood Post Marketing Surveillance Practice(GPMSP)の遵守や、副作用・感染症報告の義務化が行われてきました。
 幾度かの改正を経て、今日の薬事法があるわけですが、国際的な整合性や科学技術の進展、企業活動の多様化等の社会情勢の変化を踏まえて、薬事法の見直しが必要となり、「より安全で、より有効な医薬品をより早く患者さんのもとへ」というコンセプトの下に、平成14年7月31日に薬事法の一部改正が行われました。一部改正とされていますが、内容的には昭和35年の薬事法制定以来の大改正となっております。

icon 薬事法改正のポイント

 今回の薬事法改正の3本柱は、

(1)医療機器の安全対策の抜本的見直し
(2)生物由来製品の安全確保対策の充実強化
(3)市販後安全対策の充実と承認・許可制度の見直しであります。

 これらのうち、既に平成15年7月からは生物由来製品に関する規制、医師主導の臨床試験制度、医療機関からの副作用・感染症報告の義務化等が施行されております。本年4月1日からはそれら以外の全てが施行されることとなっております。
 まず、改正薬事法の概略を紹介させていただきます。1番の変更点は、現在は自ら製造設備、すなわち工場を持たなくては医薬品等を製造販売することができなかった制度、つまり医薬品等を製造することに対する許可制度から、欧米と同様に製品を市場に出荷することに対する許可制度に変更になることにあります。つまり、「製造承認制度」から「販売承認制度」に変るということになります。その意図するところは市場に対する企業の責任を強化することにあります。製品を市場に出荷する「製造販売業許可制度」に変更されることに伴い、企業に対して様々な変換が求められるようになります。

(資料5:「製造販売業の許可要件」)

 「製造販売業」の許可要件としては、総括製造販売責任者、安全管理責任者、品質保証責任者という、いわゆる製造販売三役の設置が義務付けられます。それぞれの責任者にはそれぞれの資格要件がありますが、本日のテーマとは直接関係がありませんので、改めて別の機会でご紹介されることと思います。

(資料6:「新しい許認可制度(1)」)

(資料7:「新しい許認可制度(2)」)

 さらに、その許可要件として「製造販売後安全管理基準」、すなわち「GVP」と「製造販売品質管理基準」、すなわちGood Quality Practice(GQP)が定められました。


提供 : 株式会社スズケン

      

1 2 3 次項へ