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<スズケンDIアワー> 平成17年3月31日放送内容より スズケン

関節リウマチ治療薬―エタネルセプト(遺伝子組み換え)


埼玉医科大学総合医療センター第二内科 教授
竹内 勤

icon 生物学的製剤とは

 本日は、関節リウマチ治療薬のエタネルセプト(エンブレル)についてご紹介申し上げます。関節リウマチの薬物療法の進歩は大変目覚ましいものがございます。そのなかにありまして、生物学的製剤と呼ばれる画期的な薬剤が登場して参りました。この生物学的製剤という名前、名称でございますが、生物から産生される物質を利用した薬剤でございます。従いまして自然界にあります抗体などのタンパク質を利用した薬剤であるという特徴がございまして、化学的に合成した薬剤ではございません。従いまして、その薬剤が作用する標的分子とのみ強力に結合いたしまして、そのほかには影響を及ぼしません。標的分子の活性を強力に抑制するという特徴がございます。バイオテクノロジーの技術の粋を集めてつくられますことから、バイオ医薬品とも呼ばれている製剤でございます。

icon 抗TNF療法の作用点

 関節リウマチに対して用いられます生物学的製剤、日本で承認されましたのは、2003年7月、インフリキシマブという製剤がございました。この製剤はリウマチの炎症のもとでございます腫瘍壊死因子(TNFと略しますが)、そのうちのTNF-αと強力に結合いたしましてこれを中和する製剤でございました。

(資料3:「抗TNF療法の作用点」)

 今回、今年2005年3月31日に薬価収載されますエタネルセプト、この抗体製剤と違いまして腫瘍壊死因子TNFが細胞に作用するときに受容体を介して作用いたしますが、その受容体の構造に人のIgGのFc部分を結合させた受容体IGG融合タンパクでございます。TNFの受容体には1型と2型の2種類がございますが、このエタネルセプトは2型の受容体にヒトIgGを融合させた製剤、で、この製剤はTNFのα型、β型の二つに対しまして結合しその作用を中和いたします。抗体製剤がTNF-αとだけ結合するのに対しまして、この製剤はそういう意味からはすこし広い作用があるというふうに考えることができます。


提供 : 株式会社スズケン

      

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