東京薬科大学 客員教授
中村 陽子
市場責任の明確化について
医薬品の開発から、承認・許可、市販後までの流れの中で、承認・許可の位置付けを図に示しましたが、市場責任の明確化という点で法体系を見た場合に、改正前には、製造・輸入の許可が取れれば製造・輸入ができ、出荷できるということでしたが、薬事法が改正された後は、品質保証・市販後安全対策などの基準を満たさなければ、製造販売業の許可が取れずに出荷できないと、こういう風になる場合とでは、明らかに異なっているということをご理解していただきたいと思います。
製造販売業の許可要件について
製造販売業の許可を得るためには、GQP(製造販売品質管理基準)とGVP(製造販売後安全基準)を遵守できる体制であることが条件になっています。
GQPを守るためには、「品質保証責任者」を設置し、品質保証責任者が、製品が適切に製造され、適正に出荷され、必要な場合には回収などの措置が速やかに行えるような手順書を作成して、記録類を保存することが必要であります。また、GVPを守るためには、「安全管理責任者」を設置し、市販後の安全管理情報の収集と管理、記録類の保存をしていくことが決められています。 さらに、製品の品質管理と市販後の安全管理が共に適正に行われるために、品質保証責任者と安全管理責任者の上に「総括製造販売責任者」を設置し、適正に製造販売行為が行われていることを確保するために努力するなどの条件を守らなければならないということになっています。 この「総括製造販売責任者」「安全管理責任者」「品質保証責任者」は、製造販売業のいわば「三役」と呼ばれ、出荷していいかどうかの判定を行っていくことになります。
医療機器における変更点について
次に、医療機器についての、薬事法改正の変更される点をご説明します。 まず名称の変更ですが、4月以降「医療用具」と呼ばれていた名称が、「医療機器」に改められます。そして、医療機器は、副作用や機器の性能に障害が生じた場合に、人体に与えるリスクに応じて4クラスに分類され、またクラスV・Wは「高度管理医療機器」、クラスUは「管理医療機器」、クラスTは「一般医療機器」の3類型に分類されています。
許可、届出の関係ですが、高度管理医療機器または特定保守管理医療機器を販売したり、賃貸しようとする会社は、販売業、賃貸業の許可が必要となります。管理医療機器を販売、賃貸しようとする会社は、販売業、賃貸業の届出が必要となっています。 また、現在、医療機器を製造販売などされている会社は、既に手続きをとっておられると思いますが、詳細は、関連通知や所管の都道府県の薬務担当課にお確かめください。
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