国立がんセンター東病院副院長
西條 長宏
はじめに
ゲフィチニブ(商品名イレッサ)は、EGFRチロシンキナーゼ阻害作用により抗腫瘍活性を発揮するとされている抗腫瘍薬剤であります。我が国も参加いたしました第II相国際共同治験で、プラチナ製剤を含む前化学療法無効ないし再発進行非小細胞肺癌に対して、日本人では27.5%の奏効率が認められ、2002年7月5日世界に先駆けて手術不能又は再発非小細胞肺癌を適応症として厚生労働省から承認されました。
ゲフィチニブの市販後調査について
我が国では市販後本剤投与が原因と思われる重篤な間質性肺炎、急性肺障害が次々と報告され社会的問題となってきました。アストラゼネカ社は2004年8月に「イレッサ錠250プロスペクティブ調査(特別調査)に関する結果と考察」を報告しました。それによりますと、2003年6月から同年12月に登録された症例中、安全性評価対象3322例について検討が行われましたが、「市販後調査における急性肺障害・間質性肺炎判定委員会」による評価結果は、「急性肺障害・間質性肺炎の発現率は5.81%」、「死亡例の割合は2.3%」とされました。急性肺障害、間質性肺於炎の発現因子に関する多変量解析結果は、PSの悪い症例、有喫煙歴、間質性肺炎合併例、化学療法前治療歴が有意な因子とされました。
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