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<スズケンDIアワー> 平成17年6月2日放送内容より スズケン

大腸癌治療薬―オキサリプラチン


国立がんセンター中央病院   内科医長
白尾 國昭

icon FOLFIRIとFOLFOX6

  5-FU/LV+CPT-11の欧州型併用療法であるFOLFIRIは5-FUの急速静注型3剤併用とは異なり、5-FUの急速静注と持続静注を組み合わせたものであり、まだ標準治療としての地位を保っています。投与法はFOLFOX4と似ていますが、二日目の急速静注が無いところがFOLFOXと異なっており、簡便になっています。

(資料14:「FOLFIRIとFOLFOX6」)

 この FOLFIRIのCPT-11をOxaliplatinに変えたものが、FOLFOX6と呼ばれるもので、最近では、FOLFOX6の良好な治療成績も報告されるようになりました。

(資料15:「FOLFIRI→FOLFOX vs FOLFOX→FOLFIRI」)

 初回治療例を対象に、 FOLFIRIから治療をはじめ無効となったらFOLFOX6に変更するという方法と、FOLFOX6から治療をはじめ無効となったらFOLFIRIに変更するという方法、この比較試験の結果が最近報告され、生存において2群に差がないことが示されました。現在、順番に関係なく、FOLFOX6およびFOLFORIを行うという治療戦略が大腸癌に対する標準的治療法のひとつと考えられています。進行・再発大腸癌の無治療での生存期間の中央値は約6ヶ月ほどですが、このような治療を行うことにより、その生存期間の中央値は20ヶ月を超えるようになってきました。

icon 大腸癌化学療法の新しい展開

 最近では、 FOLFOXまたはFOLFIRIなどに、新しい分子標的薬剤が追加されることによって、さらにその生存期間が延びることが示されています。これらの分子標的薬剤はまだ日本では承認されていませんが、世界的にみると大腸癌治療の発展は目覚ましく、その発展のスピードはすばらしく速くなってきています。今後は、海外に遅れることなく、世界の標準治療が日本の大腸癌の患者さんにも提供できるようにしていかなければならないと思われます。
 大腸癌化学療法は、 5-FU単剤の急速静注にはじまり、5-FU/LVへと発展し、さらに最近ではCPT-11やOxaliplatinなどの新規抗がん剤を併用する時代になってきました。現在、Oxaliplatin+5-FU/LVや5-FU/LV+CPT-11などが大腸癌の標準的治療となっており、今回承認されたOxaliplatinは大腸癌の治療に欠かせない薬剤となっています。

提供 : 株式会社スズケン

      

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