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<スズケンDIアワー> 平成17年7月7日放送内容より スズケン

話題の新薬2005(1)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

 この番組は、新しく薬価収載された数多くの新薬の中から特に注目される品目について、解説致しております。今回は2005年度第1回目の「話題の新薬」情報をご紹介致します。

icon 内痔核硬化療法剤 硫酸アルミニウムカリウムタンニン酸注射液

 最初は内痔核硬化療法剤 硫酸アルミニウムカリウムタンニン酸注射液についてお話しします。

(資料1:「硫酸アルミニウムカリウムの構造式」)

 この薬は硫酸アルミニウムカリウム及びタンニン酸を主成分とする局所注射用配合剤でありまして、漢方薬の「痔霊」の添加物の一部を変更した製剤であります。本薬の有効成分である硫酸アルミニウムカリウムは収斂作用、止血作用および起炎作用を有しており、本薬投与によって血流遮断を介して止血および痔核の縮小、さらには無菌性炎症を介した持続的の線維化による粘膜層、粘膜下層の筋層への癒着・固定を促進して、非観血的に病変組織を硬化させ、脱出と排便の出血を抑制します。投与後1年間の経過は良好であり、手術治療に比べまして、治療後の疼痛・出血などの出現頻度は低く、治療後早期の社会復帰が可能とされております。
 効能・効果は脱出を伴う内痔核であります。用法・用量は本薬の投与に先立って、局所麻酔によって肛門括約筋を弛緩させます。用時、1バイアル(10mL)に添加の希釈液(10mL)を加えて倍量とし、2%溶液を作製し、一つの痔核あたり9〜13mLを3〜4分割して上極・中央・下極部の粘膜下層に注入します。この際、直腸下部の粘膜下以外の部位には注入しないことが重要であります。禁忌は、妊婦または妊娠している可能性のある婦人、授乳中の婦人、透析療法中の患者、嵌頓痔核を伴う患者、リドカインなどのアミド型麻酔薬に過敏症の人などであります。
 慎重投与の対象としては、腎障害のある患者、高齢者または全身状態が不良の人、心刺激伝導障害のある患者、重症の肝機能障害患者などであります。
 副作用は17%にみられ、発熱、血圧低下、頭痛、嘔気、食欲不振などであります。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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