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<スズケンDIアワー> 平成17年9月8日放送内容より スズケン

話題の新薬2005(2)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

 この番組では、新しく薬価収載された多くの新薬の中から特に注目される品目について、解説しております。今回は2005年度第2回の「話題の新薬」情報をお届け致します。

icon 関節リウマチ治療薬「エタネルセプト(遺伝子組み換え)」

 まず、最初は、関節リウマチ治療薬「エタネルセプト」についてお話します。

(資料1:「エタネルセプトの構造式」)

 この薬は完全ヒト型可溶性の腫瘍壊死因子TNFα/LTαレセプター薬で、米国では1998年、ヨーロッパでは2000年にリウマチ治療薬として承認され、現在世界67カ国で承認、販売されております。わが国では本年(2005年)1月に承認されました。
 効能・効果は、既存の療法で効果が不十分の関節リウマチであります。用法・用量は、注射用水1mLに本薬を溶解し、1日10〜25mgを1日1回、週に2回、皮下注射致します。
 注意事項として、この薬は、培養工程の初期段階で米国産の仔牛の血清を用いて製造したものでありまして、伝達性海綿状脳症伝播の理論的リスクを完全には否定し得ない訳であります。従いまして、治療上の必要性を十分に検討の上、本薬を使用することとなってされています。
 また、本薬投与により、結核・敗血症を含む重篤な感染症及び脱髄疾患の悪化が警告されております。さらに本薬との関連性は明らかではありませんが、悪性腫瘍の発現も警告されております。また、本薬は疾病を完治させる薬剤ではないということも含めまして、投与に当っては患者さんに十分に説明する必要があります。
 重篤な副作用の発現する恐れがあり、緊急時の対応が十分できるような医療施設で熟練した医師が使用することが必須となっております。
 禁忌は、敗血症患者またはそのリスクのある患者、重篤な感染症、活動性の結核、脱髄疾患、うっ血性心不全患者などであります。
 併用注意薬としては、サラゾスルファピリジンがあります。
 検査値異常を含む副作用としては、92%に見られ、感染症、注射部位の反応、発疹、めまい、掻痒感、その他であります。

icon アレルギー疾患治療薬「塩酸エピナスチン」

 続きまして、アレルギー疾患治療薬「塩酸エピナスチン」についてお話します。

  (資料2:「塩酸エピナスチンの構造式」)

 この薬は作用時間が長く、中枢神経に対する作用が弱い特徴をもったアレルギー疾患治療薬でありまして、既に1994年の4月以降、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、湿疹等の治療薬として、錠剤の形で認可・販売されております。今回は小児の皮膚疾患に伴う掻痒、アレルギー性鼻炎の治療薬としてドライシロップの形で発売され、本年1月に認可されました。
 効能・効果は、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患を伴う掻痒などであります。用法・用量は、アレルギー性鼻炎に対しては、通常小児では1日1回、0.025〜0.05g/kgを用時溶解して経口投与します。また、蕁麻疹、皮膚炎に伴う掻痒に対しては、1日1回0.05g/kgを用時溶解して経口投与致します。いずれにしましても、年齢、症状によって適宜増減致しますが、1日量は2gを越えないこととなっております。
 副作用は、7.5%に見られ、主なものは眠気であります。特に重大な副作用としては、肝機能障害、黄疸、血小板減少などがあります。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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