<スズケンDIアワー> 平成17年9月29日放送内容より |
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帝京大学 名誉教授
清水 直容 スズケンDIアワーで医薬品の添付文書のなかに特に副作用(ワクチンでは副反応)のなかに出ております症候群についてシリーズでお話しして参りました。本日はギランバレー症候群についてお話ししたいと思います。ギランバレー症候群が、記載の件数は10件で、後程医薬品名をお話しいたしますが、最初にギランバレー症候群の概要について簡単に始めたいと思います。
ギランバレー症候群の病態の基礎的なことをちょっと勉強してみたいと思います。
神経細胞というのは細胞から軸索という線維の筋があります。これを取り巻く、電気が走る周りの絶縁体に相当するもの、それが髄鞘と呼ばれているものでして、ギランバレー症候群はこの髄鞘の変性であり、脱髄と呼ばれている状態であります。その髄鞘には、主としてガングリオシドという糖脂質が存在しており、それに対していろいろな自己抗体等ができ、そこに変性が起こるとこの疾患が起こってくるわけです。どういう物質があるかにつきましては後程お話しいたしますが、神経とは情報の伝達系、すなわち人間の体の情報の伝達というのは大きく分けますと2つあります。これは我々の世の中もそうですが、電信電話のような非常にケーブルを通った速いものと、郵便のようなメディアの量としては多いけれどもゆっくりしたもの、これはいわゆるホルモン、血管内に分泌されてそれが血管の中を通って受容体に作用する、そういう大きな神経とホルモンというものが情報伝達の大事なシステムですが、今回のこの病気は神経の情報伝達が起こらなくなる。
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提供 : 株式会社スズケン | ||||
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