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<スズケンDIアワー> 平成17年10月20日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠について(12)


日本大学薬学部薬事管理学  教授
白神 誠

icon 後発医薬品の新規薬価収載品目

 以上の新医薬品は8月31日の中医協総会で審議され、9月16日に薬価基準に収載されました。
 次に日にちは前後しますが、7月8日に後発医薬品が薬価基準に収載され即時施行されましたので、その説明をしたいと思います。

(資料6:「後発医薬品収載品目内訳」)

 後発医薬品については、平成5年11月の中医協了解に基づき年1回、定期的に収載されています。今年は、内服薬265品目、注射薬118品目、外用薬48品目、歯科用薬剤1品目の計432品目が収載されました。収載された品目を販売する会社は85社にのぼります。昨年は380品目、85社でしたから、会社数は変わらないものの品目数は約14%増加しています。
 後発医薬品が初めて収載された成分は、内用薬15成分、注射薬5成分、外用薬6成分の計26成分、190品目でした。これは全収載品目の約44%に当ります。
 主なものでは、糖尿病性末梢神経障害の自覚症状等の改善薬のエパルレスタット(先発品は小野薬品のキネダック)、尿失禁・頻尿治療薬の塩酸プロピべリン(先発品は大鵬薬品のバップフォー)、糖尿病食後過血糖改善薬のボグリボース(先発品は武田薬品のベイスン)、前立腺肥大症の排尿障害改善薬の塩酸タムスロシン(先発品はアステラスのハルナール)などがあります。結果として、最も多くの後発医薬品が収載されたのは、エパルレスタットに対する後発医薬品で、20品目にのぼっています。次いでバップフォー錠10及び20に対してそれぞれ18品目および15品目、ベイスン錠0.2および0.3に対してそれぞれ14品目となっています。

(資料7:「後発医薬品収載の多かった成分一覧」)

 成分で見ると、塩酸プロピべリンに33品目、ボグリボースに28品目、エパルレスタットと塩酸タムスロシンに、それぞれ20品目が収載されました。

(資料8:「薬効別収載品目数(上位10薬効群)」)

 薬効別に収載品目数を見てみますと、最も多かったのはその他の泌尿生殖器官及び肛門用剤で55品目、次いで他に分類されない代謝性医薬品が48品目、消化性潰瘍用剤が45品目と続いています。

(資料9:「後発医薬品の薬価算定」)

 後発医薬品の薬価は個別に交渉するのではなく機械的に算定されます。後発医薬品がはじめて収載される場合には、先発医薬品の70%の薬価がつけられます。たとえば、バップフォー錠10の場合、1錠の薬価が114.40円ですから、後発医薬品の薬価は114.40円×0.7で80.1円となります。
 一方既に後発医薬品が収載されている品目にさらに後発医薬品を収載する場合には、既に収載されている後発医薬品の薬価の中で最も低い薬価と同じ薬価がつけられます。後発医薬品の薬価は収載されたときは同じ価格だったのですが、その後は実際の取引価格に基づいて薬価の改定が行われるために、後発医薬品の間に薬価に違いが生じることになるわけです。
 このように一つの成分に対する後発医薬品の収載は、決して一回だけではありません。薬価基準に収載されるためには薬事法に基づく厚生労働大臣の製造販売承認が必要ですので、何らかの理由で承認取得が遅れてしまうと、収載が翌年回しということもしばしば見られます。
 後発医薬品が次から次へと収載された結果、今回収載すると先発医薬品と合わせて20品目を超えてしまう場合は、新たに収載される後発医薬品の薬価は、既に収載されている後発医薬品の中で最も低い薬価に合わせるのではなく、さらにその90%とすることになっています。これは一つの品目にあまりにも多くの品目が収載されることをけん制するためです。今回は、これに該当する品目はありませんでした。

 

提供 : 株式会社スズケン

    

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