日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠
後発医薬品の販売名について
ところで、後発医薬品については、これまで製造販売会社は先発医薬品と同じように独自の販売名を付け販売してきました。販売名が類似しているために医薬品の取り間違いが起こることが知られていますが、後発医薬品の使用が拡大されてくるにつれて、新しい製品に類似でない販売名を付けることがますます困難になってきました。そこで厚生労働省は、今後後発医薬品の販売名については、原則として、含有する有効成分に係る一般的名称に剤形、含量、会社名を付したものとすることを求めていくことになりました。この措置の目的は、販売名類似による医療事故を防ぐことにあるわけですが、同時に後発医薬品の処方を容易にし、使用促進を図ることも期待しているものと思われます。
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