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<スズケンDIアワー> 平成17年11月3日放送内容より スズケン

第15回日本医療薬学会年会を開催して


岡山大学医学部・歯学部附属病院 教授・薬剤部長
五味田 裕

icon はじめに

 この度、第15回日本医療薬学会年会を2005年10月1日、2日の両日、岡山市の岡山コンベンションセンターならびに岡山全日空ホテルを中心に開催させていただきました。

(資料1:「年会プログラム表紙」)

 また、その両日をはさみまして、9月30日には、“いきいき健康市民公開講座”ならびに、同時間帯ですが、日本病院薬剤師会主催の病院薬局協議会が開催されました。さらに年会後、これは10月の3日になりますけども、薬剤師のスキルアップのためのワークショップが開かせていただきました。
  ここで、この年会の母体であります日本医療薬学会について少し触れさせていただきますと、この学会は約15年前に医療現場で働く臨床薬剤師の種々の課題についてその取り組みとその将来方向を考えるために、日本病院薬剤師会をその母体として設立されたものであります。当初は病院薬剤部勤務の薬剤師が中心でありましたが、その後、薬学部、市中保険薬局、行政、そして企業等薬剤師の方々が加わり、現在では会員数が約5000名を超えたと聞いております。年々出席者が増えまして、それも皆様方の医療薬学ならびに医療現場への薬剤師の関心の高まりの結果かと思われます。そのようなことで、今回の年会でも、昨年をはるか上回り、その出席者が4100名を超えました。一般演題も締め切り期日を待つことなく810題に達した次第です。

icon 特別企画〜講演の話題から

 今回の年会の特徴の一つに、海外からの参加者にも発表の機会も設定した点があげられるかと思います。東南アジアを中心として本年会の参加ならびに発表を募ったところ、中国から約20名、韓国から約30名、さらにタイから約20名と多くの参加者がありました。さらに各国からの発表も約20題近くございました。国内外問わず発表していただいたわけでございますけども、各会場では薬剤師の業務・教育ならびに研究と意見交換をしていただき、国際交流の点からも意味があったのではないかと思っております。
 今回の特別企画には、出席者の職種、ならびに年会への期待等を考えまして、結果的に多岐に渡るプログラム編成となりました。
 特別講演では、社会福祉法人旭川荘理事長の江草安彦先生からは、「医療が変わる」と題しましてご講演をいただきました。患者様への心は変わらないが、世の流れに応じた私ども医療人の関わり方は、変わらなければならない、ということについて、分りやすくお話をいただいた次第です。一方、米国ASHP副会長のDr.マナセには、米国の医療体制と薬剤師の役割、また米国で直面している医療問題について、さらには病棟での薬剤師の活動で医療費の抑制が実現できたこと等、具体的な例を持って解説していただきました。
 一方、教育講演ならびに招待講演では、日本病院薬剤師会長の全田浩先生から「薬学教育6年制への熱き想い」と題して、臨床に密着した薬剤師教育とその実現への想いを語っていただきました。さらには国立大学薬系学部の臨床薬剤師への関心の希薄さを指摘されました。また、薬剤師認定制度認証機構・理事長の内山充先生からは、専門薬剤師制度を含めた臨床薬剤師への期待を、さらに厚生労働省の川原章先生からは、医療制度・薬事制度の改革と薬剤師について普段お聞き出来ないお話を頂きました。

(資料3:「TDMと服薬指導」)

 また、招待講演では、個人情報の保護について弁護士の三輪亮寿先生から、リスクマネジメントとヒューマンファクターズについて、日本航空 佐久間秀武先生からご講演をいただきました。また、米国の薬学教育について、サンフォード大学薬学部の学部長のディーン先生から、さらに、臓器移植について、岡山大学副学長・前の病院長の清水信義先生からお話しをいただき、また創薬と育薬について、日本臨床薬理学会理事長 中野重行先生から、また免疫抑制薬については、タクロリムスの開発者の一人である大塚一幸先生から、さらに薬剤師改革の動向について参議院議員で薬剤師であります藤井基之先生から、現時点で私共が考えるべき話題ならびに課題を解説していただきました。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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