→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成17年11月24日放送内容より スズケン

話題の新薬2005(3)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

icon 抗ウイルス化学療法剤「フマル酸テノフホビル・ジソプロキシル」

 もう一つの抗ウイルス化学療法剤は、エムトリシタビン・フマル酸テノフホビル・ジソプロキシルであります。

(資料3:「フマル酸テノホビルジ・ソプロキシルの構造式」)

 この薬は今お話ししたシチジン誘導体のエムトリシタビン200mgと、アデノシン誘導体のヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤であるフマル酸テノフォビル・ジソプロキシル300mgの配合剤であり、処方の単純化と服薬負担の軽減を目的として開発されました。その各々はHIV感染症の治療経験者及び治療未経験者を対象とした臨床試験で有効性が認められています。
 米国では2004年の8月に、EUでは2005年の2月に承認され、我が国でも2005年の3月に認可されました。
 効能・効果は、HIV感染症であります。
 用法・用量は、通常、成人に対しては1日1回1錠、すなわちエムトリシタビン200mg及びフマル酸テノフォビル・ジソプロキシル300mgを経口投与し、投与に際しては必ず他の抗HIV剤と併用する必要があります。
 なお、腎機能障害の患者には慎重に投与する必要があり、併用注意薬としては、ジダノシン、硫酸アタナザビル、ロピナビル/リトナビル等々があります。
 副作用は、エムトリシタビンでは、先にお話ししたように52%に見られ、フマル酸テノフォビル・ジソプロキシルでは、42%に見られ、悪心、下痢、無力症、頭痛、腹痛などであります。
  なお、重大な副作用として、腎不全または重度の腎機能障害、膵炎、乳酸アシドーシスなどが見られます。

icon 抗真菌剤「ルリコナゾール」

 次に抗真菌剤が2点あります。
 最初は、ルリコナゾールであります。

(資料4:「ルリコナゾールの構造式」)

 この薬はジオラン骨格を持ち、光学活性のあるイミダゾール系の外用真菌薬で、広い抗真菌スペクトルを有し、しかも皮膚角層中で高い薬物貯留性を示します。白癬、皮膚カンジダ症、及び殿風に対して短期間塗布で十分な臨床上の有用性を示しております。2005年の4月に承認されました。
 効能・効果は、白癬、カンジダ症、殿風等の皮膚真菌症であります。
 用法・用量は、1日1回患部に塗布します。液剤とクリーム剤があり、同等の有効性と安全性を示しますので、症状により剤型の使い分けが出来ます。
 副作用は、2.5%に見られ、主なものは塗布部位の掻痒、発赤、刺激感などであります。

 

提供 : 株式会社スズケン

    

前項へ 1 2 3 次項へ