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<スズケンDIアワー> 平成17年12月1日放送内容より スズケン

日本社会薬学会第24年会


共立薬科大学 社会薬学講座 教授
福島 紀子

icon 日本社会薬学会の目指すもの

 日本社会薬学会の前身である社会薬学研究会が1982年に設立されて、既に23年が経過しました。この設立総会では、「社会薬学の課題と方法」と題したシンポジウムが行われ、薬学の中に社会薬学の分野の教育・研究が必要であるとして討論されていました。その後、毎年開催される年会では、時代を先取りしたテーマが取り上げられています。
 今でこそ薬害教育の重要性が言われていますが、1983年に行なわれた第2年会ですでにテーマとしてあげられており、また、薬学実践教育や薬剤師教育といった現在検討されている問題も早くから議論されてきました。このように社会薬学研究会の時代から「社会から見る、薬学に期待する課題」の整理に関して、大きな成果をあげてきたと考えています。
 本会は、その活動を通じて、社会薬学の研究・教育を発展させることにより、人間の生命と健康の維持・増進に寄与することを目的としています。設立当初からの一貫した立場として、「国民の健康を守るために、薬学が果たすべき役割と、医療に貢献する薬剤師の責務」について発信し続けています。
 今年度の第24年会は、本会と同じ名称の社会薬学講座のある共立薬科大学で、2005年11月5日と6日の2日間にわたって開催されました。今回は、社会薬学の活動の原点に戻り、メインテーマを「安心とくすりを結ぶ社会薬学」としました。
 多くの皆様に是非日本社会薬学会の取組を知っていただき、今後の当会の催し等にご参加頂きたく、この場を借りて第24年会の報告をさせて頂きます。

(資料2:「第24年会ポスター」)

icon 安心とくすりを結ぶ社会薬学

 年会冒頭の年会長講演は、「社会薬学教育と歩んで」と題して、共立薬科大学、社会薬学講座としてこれまで長年に渡って携わり、又、実践し、培ってきた、社会薬学教育の目的と意義について述べ、年会での議論を深める糸口とさせていただきました。

(資料3:「年会長講演」)

 規制緩和の流れの拡大が予想される中で、医薬品販売は、薬剤師との対面コミュニケーションを通さないケースが増え、消費者の自己責任も大きくなってくるものと思われます。
 そこで、シンポジウムTでは、「安心してくすりを供給するために」と題して、4つの「安心」に着目し討論が展開されました。
 消費生活アドバイザーの棚橋節子さんから、消費者が医薬品の購入や使用に対して安心できるために、業界団体、事業者及び販売する薬剤師に対する要望が示されました。弁護士の中村雅人さんからは、医薬品の副作用防止及び発生した場合の対策などについて監視体制を含めた法律で求める安心ついて、製薬企業の佐藤正章さんからは、企業として一般用医薬品の安心確保を指向した「求められるOTC」についてお話しいただきました。
 薬局薬剤師の武政文彦さんからは、安心を提供するために消費者のエンパワメントを高めていくことが大切であり、薬剤師にとって必要なことは「販売者責任」と「プロフェッション用の医薬情報」であることが示されました。総合討論では会場からの質問も多く、討論が白熱し、引き続き行われた懇親会の席においても多くの方がご参加くださり、個別に関連事項の情報交換が行われ、実りあるシンポジウムとなりました。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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