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<スズケンDIアワー> 平成17年12月29日放送内容より スズケン

医薬品・医療機器等安全性情報-最近の話題(2)-


NTT東日本関東病院 薬剤部長
折井 孝男

icon SJS・TENの薬物治療

 医薬品によるSJS、TENに対する治療については、発熱や発疹等の初期症状を認めた場合、原因と推定される医薬品の投与を直ちに中止することが最も重要で最良の治療法です。しかし、投与を中止してもSJS、TENへと重症化する場合があるので注意が必要です。

(資料5:「SJS/TENの治療」)

 一般に、SJS、TENが発症した場合、副腎皮質ホルモン製剤の全身投与、あるいは血漿交換療法、ビタミン類の投与、更に、二次感染予防の目的で抗生物質製剤投与が行われ、皮膚面に対しては外用抗生物質製剤、外用副腎皮質ホルモン製剤が用いられています。粘膜面にはこれらとともに、うがい、洗眼など開口部の処置が行われています。なお、これらの治療は、皮膚科の入院施設のある病院で行うことが望ましいとされています。

icon SJS・TENと報告された副作用報告

 厚生労働省への医薬品によるSJS、TENについては、医薬品・医療用具等安全性情報No.203において、平成15年10月26日までの副作用報告について集計・公表されています。このため、最初にも述べましたが、今回は平成15年10月27日から平成17年9月30日までの副作用報告についての報告となります。
 この期間に製造販売業者が報告した副作用報告、これには専門家により医薬品との因果関係が否定的と評価された報告も含みますが、SJS又はTENの副作用報告は905件でした。これはこの期間に報告された全副作用報告数53,576件の1.7%でした。このうち一般用医薬品が被疑薬に含まれている報告は61件、この期間に報告されたSJS又はTENの副作用報告の6.7%でした。

(資料6「SJS・TENとして報告された副作用報告の件数と転帰」)

(資料7「SJS・TENとして報告された副作用報告の件数と転帰」)

 SJS又はTENの副作用報告905件の転帰については、回復又は軽快が535件(59.1%)、未回復が56件(6.2%)、後遺症ありが36件(4.0%)、死亡が95件(10.5%)、転帰不明等が183件(20.2%)でした。これらの数字を前回の医薬品・医療用具等安全性情報No.203で紹介した平成13年4月1日から平成15年10月26日までの約2年半の報告と比較してみると、その報告件数、転帰とも大きな差は見られませんでした。なお、これらの報告件数については重複して報告されている場合があること、専門家により医薬品との因果関係が否定的と評価された症例も含まれていることなど、報告内容については読み取る時に注意が必要です。

(資料8「報告の多い推定原因医薬品(医薬品別・薬効分類別)」)

(資料9「報告の多い推定原因医薬品(医薬品別・薬効分類別)」)

 SJS・TENの被疑薬として報告があった医薬品は273成分であり、報告数の多かった医薬品別及び薬効分類別をそれぞれ表2、表3として示しました。なお、報告件数の順位については、各医薬品の販売量が異なること、また、使用方法、使用頻度、併用医薬品、原疾患、合併症等が症例により異なるため、単純に比較することはできないので注意が必要です。

 

提供 : 株式会社スズケン

    

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