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<スズケンDIアワー> 平成18年1月26日放送内容より スズケン

添付文書の副作用の中に見られる症候群(6) 洞不全症候群


帝京大学 名誉教授
清水 直容

icon 洞不全症候群の診断基準

 そこで洞不全の心電図とは、簡単に申しますと、著名な洞性の徐拍でして、心拍数が50以下、また洞が停止している、または洞房ブロックがあると、そういうもの、それから先ほど申しました徐拍・頻拍症候群と、そういうものもあるわけです。

(資料8:「洞不全症候群ECG例」)

 それで心電図は今は触れずに、先に実際の例をお見せいたしますと、これはメルクマニュアルの中に出ている図でして、疾患名としては症候性洞機能不全症候群と書かれておりますが、これは24時間心電図のうちの朝の5時から9時の4時間のものですけれども、このP波というのは、小さな緑色の点をつけたものですし、QRSが心臓の小さな形をつけたものですけれども、このように非常に徐拍である場合とそれからそれを補うために心室などから逆にたくさんの電波が出て参りまして頻脈になるということで、同じ方でわずか4時間の間にこのくらいの心電図を示すというのが洞不全症候群のひとつの特徴です。

(資料9「洞不全症候群メルクマニュアル」)

(資料10「洞不全症候群メルクマニュアル」)

 それで結局洞不全症候群は、洞機能不全という言葉もありますけれども、要するに洞結節における自動能の障害、それから洞房伝達伝導障害などによって著しく脈拍が少なくなる、また洞の停止が起こったり、あるいは高度の洞房ブロックなどが出現しますが、臨床的には心臓からの血液の拍出量が減る、それが脳にとりましては意識消失発作を起こしますし、眩暈などが出現する病態であります。診断基準もFerrerという方がはっきりと5つの条件を書かれておりますが、結局は洞結節というのは自動能力を持っており、洞房に伝導の能力を持っているものです。いろいろな基準値がありますが、本日はそれに触れません。洞機能不全症候群の表現として洞結節機能異常、持続性の洞性徐脈、洞房ブロック:ウエンケバッハ型、それから完全洞房ブロック、洞停止まで書かれております。

(資料12:「洞不全症候群の兆候」)

 それで実際には、臨床ですが、高齢者のほうが多いと言われており、そのうちで実際の症状としましては動悸がする、脱力がある、眩暈がする、胸が傷む、失神、これはAdams-Stokes症候群という名前もついております。それで、当然心電図をとる。それから他の原因の明らかな洞徐脈を除外する。それから心電図のほうでは、いちばんの元になるフォルター心電図というのが大事でして、また治療としましては電気的なペースメーカーを患者さんに体外的あるいは体内に挿入するのが治療ですし、対症的には先ほどのβの刺激剤あるいは逆に交感神経の遮断剤、そういうものを使うということもあります。以上で本日のお話を終わらせていただきます。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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