東北大学病院 医療安全推進室 副室長
村井 ユリ子
救急カート標準化の必要性
本日は、救急カート用薬剤の標準化と、最近相次いで市販されているプレフィルド製剤の救急カートへの導入について、私どもの病院の事例を中心にご紹介したいと思います。
はじめに、なぜ救急カート用薬剤の標準化が必要なのか、ということをお話ししておきたいのですが、たとえば、患者様が急変された場合、そこに、対応できる限りのスタッフが駆けつけ、複数の職種、場合によっては複数の診療科がかかわって救命にあたります。
いつどこで起こるかわからない、一刻一秒をあらそう場面で迅速に間違いなく対応するためには、それらのスタッフ間で共通認識を持っておくことが必要です。そのためのカート内の品目を決め、置き場所も決めておくことが大切です。
特に複数の救急カートがある施設では、それぞれのカート毎に中身がばらばらですと、混乱や取り違え事故などのもとになりますので、品目やカート内、さらには引き出しの中の配置まで共通にしておくことが望まれます。
当院における標準化の経緯
当院での標準化の経緯についてお話ししたいと思いますが、実は、今回ご紹介している事例のもとになった問い合わせは、病院機能評価を受けるにあたって救急カート用薬剤の標準化をしたいという施設からの質問でした。私どもの病院でも、以前から標準化の動きはあったものの、機能評価受審がその推進力になりました。実際のところ、そういう施設は多いかもしれませんね。
私どもの病院では救急カート用薬剤の標準化にあたって、救急部、麻酔科、ICU、看護部、そして薬剤部からの代表でワーキンググループが結成されました。そこで「一次救命のための最小限の薬品」ということをコンセプトに標準セットの原案が作成され、各診療科の意見を聴いた後に科長会で承認、2004年の5月から運用が開始されました。現在まで何度か品目の見直しが行われております。
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