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<スズケンDIアワー> 平成18年3月30日放送内容より スズケン

医薬品医療機器等安全性情報〜最近の話題(3)


NTT東日本関東病院 薬剤部長
折井 孝男

icon テオフィリンの薬理作用

 平成18年1月に発行された「医薬品・医療機器等安全性情報」No.221の中から小児気管支喘息におけるテオフィリン等の適正使用についての報告が出ました。
 テオフィリンは、カフェイン及びテオブロミンとともに自然界に存在する代表的なキサンチン誘導体であり、1888年に茶葉から抽出・単離されたジメチルキサンチンがテオフィリンと命名されました。1937年、Hermannらにより気管支喘息の急性発作に対するアミノフィリン(アミノフィリンは体内での有効成分としてはテオフィリンになる)の臨床的有用性が報告され、現在、気管支喘息などの治療に広く用いられています。
 テオフィリンの薬理作用は、従来から知られている気管支拡張作用に加えて、気道収縮予防、気道過敏性の低下、抗炎症作用なども報告されています。
 テオフィリン代謝は肝臓で行われますが、その早さは個人や年齢による差が大きく、加えて、感染症等の合併症、食事、併用薬剤等も影響を及ぼすことが知られています。更に、テオフィリンは有効血中濃度の範囲が狭いことから、テオフィリンの投与に際しては、その血中濃度に注意する必要があるといわれています。

icon テオフィリンの主な副作用

 テオフィリンの副作用は、テオフィリンの血中濃度の上昇に起因して発現することが多くみられます。テオフィリンの血中濃度の上昇に伴い、悪心、嘔吐等の消化器症状や頭痛、不眠、不安、興奮等の精神神経症状が出現し、更にけいれんが発現することが知られています。
 また、重大な副作用として、けいれん、意識障害、急性脳症、横紋筋融解症、消化管出血、赤芽球癆、アナフィラキシーショック、肝機能障害、黄疸、頻呼吸、高血糖を発現することがあるため、その旨を添付文書に記載して注意を喚起しています。
 特に、小児におけるけいれんの副作用の報告が多いことから、テオフィリン徐放性経口剤の適正使用については、添付文書の「用法・用量に関連する使用上の注意」に日本小児アレルギー学会の「小児気管支喘息治療・管理ガイドライン」を引用して投与量の目安を示しています。その上で、「慎重投与」の小児の項に、血中濃度のモニタリングを行う等慎重に投与する旨を記載するとともに、てんかん及びけいれんの既往歴のある小児、発熱している小児、6ヵ月未満の乳児には特に慎重に投与する旨を記載し、注意喚起を図ってきました。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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