<スズケンDIアワー> 平成18年4月27日放送内容より |
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日本大学薬学部薬事管理学
教授 白神 誠
薬価基準の全面改正が行われたため、今回ご紹介する「新たに薬価基準に収載された新医薬品」はありません。
実際の取引価格は薬価調査によって把握します。今回の薬価改正のための薬価調査(薬価本調査)は、昨年9月取引分について、10月に調査を行いました。調査は販売サイドとして全卸業者(約3,800社)と、購入サイドとして全国の病院、診療所、薬局から抽出した約3,300機関の協力で行われました。薬価基準収載全品目を対象としていますので、薬価基準に一般名で収載されているものも含めて約18,000品目が調査対象となりました。
個々の品目の薬価は、2月15日の中医協において了解された「薬価算定の基準」に基づき、市場実勢価格加重平均値調整幅方式により算定されました。 具体的には、薬価調査の結果からその品目の税抜き市場実勢価格を求め、これを保険医療機関や保険薬局における薬価算定あたりの平均的購入価格とし、これに消費税を掛けて、さらに調整幅を加えて新しい薬価としています。調整幅とは薬剤流通の安定のためのものとされており、改定前の薬価の2%を加えることとされました。 この市場実勢価加重平均値調整幅方式に加えて、後発品のある先発品の薬価改定、再算定による改定、低薬価品にかかる改定も行われ、全体で6.7%、医療費ベースで1.6%の引き下げとなっています。 |
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提供 : 株式会社スズケン | ||||
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