→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成18年8月24日放送内容より スズケン

DI実例集(154)薬物療法におけるアレルギー性副作用への対応


福岡大学病院
薬剤部長 二神 幸次郎

icon 副作用の発現様式

 医薬品の副作用 Adverse Drug reactions には用量に依存した副次反応や中毒反応、また用量に依存しないアレルギー性や過敏症があります。

(資料1:「副作用の発現様式」)

 副次反応 Side effectsはその薬が本来有しているもので、治療目的以外の薬理作用になります。例えば喘息治療薬のβ‐刺激薬による「振戦」や抗不整脈薬が有する抗コリン作用による「口渇、かすみ目」などがあります。また、中毒反応 Toxic reactions には強心配糖体ジゴキシンによる「悪心、嘔吐、不整脈、視覚異常、頭痛」、気管支喘息治療薬テオフィリンによる「悪心、嘔吐、不眠、興奮」などがあります。これらの副作用防止にあたっては薬物血中濃度モニタリングが大切になります。アレルギー性副作用 Allergic Reactions は、薬剤が抗原あるいはハプテンとなり生体の抗体ないし感作リンパ球と反応して誘発される免疫反応であります。
 一方、免疫反応機序で発生するものではありませんが、アレルギー性副作用と同様に個々の患者に発現することを予知することが困難である、偽薬剤アレルギー反応があります。これはT型アレルギー反応様の初期症状を示す薬物反応として分類しました。また、薬剤不耐性 Hypersensitivity も生体側の素因や素質に基づく有害反応で、薬剤の薬理作用による中毒反応を示しますが、偽薬剤アレルギーの中に含めております。偽薬剤アレルギー反応にはリドカインやヨード造影剤の補体活性・ヒスタミン遊離作用によるショック、解熱・鎮痛・消炎薬 NSAIDsのシクロオキシゲナーゼ阻害作用による喘息誘発、ACE阻害薬のブラジキニン代謝阻害作用による血管浮腫やキノロン系抗菌薬の活性酸素産生による光線過敏症などが考えられます。

 
提供 : 株式会社スズケン

      

1 2 3 次項へ