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<スズケンDIアワー> 平成18年12月07日放送内容より スズケン

パーキンソン病治療薬ロピニロール


自治医科大学内科学講座神経内科部門
助教授 藤本 健一

iconロピニロールの特徴

ジスキネジアの発現時期

 “New England Journal of Medicine”に掲載されたRascolらの論文によりますと、ロピニロールで治療開始するとL-dopaで治療開始した時よりも、ジスキネジアの発現が抑制されことが示されています。同様の結果は、他のドパミンアゴニストでも示されていますので、それ自体、目新しいことではありません。注目されるのは、治療開始5年後のパーキンソン病の重症度です。従来のドパミンアゴニストでは、L-dopaの追加服薬を許可しても、5年後の重症度はL-dopaで治療開始した群よりも悪化しているのが一般的でした。

レキップ群とL-dopa群の5年間の比較

 ところが、ロピニロールで治療開始すると、5年後においてもL-dopaで治療開始したのと同じ重症度が保たれています。ロピニロールの適応用量がかなり高用量まで設定されていて、治療レンジが広いことが影響しているものと思われます。
 非麦角系ドパミンアゴニストであるロピニロールは、消化器症状、肺・胸膜線維症、心臓弁膜症のリスクが少ないばかりでなく、ドパミンに近い受容体サブタイプへのナチュラルな親和性が特徴です。不安を増強することも、強い眠気や精神症状を発現することも少ないと考えられます。したがって、パーキンソン病治療を専門としていない一般の先生方にも使いやすいドパミンアゴニストと言えるのではないでしょうか。パーキンソン病における初期導入薬としての役割が期待されます。また、適応用量が高用量まで設定されており、治療レンジが広いことから、あるいは腎機能の低下した患者さんでも安心して使うことができることから進行期の治療薬としての役割も期待されています。6番目のドパミンアゴニストが選択できるようになったことで、パーキンソン病治療の更なる発展が期待されます。症状に合わせた上手な治療薬の選択によって、パーキンソン病の患者さんが、いつまでもクオリティの高い生活ができるようになることをお祈りしたいと思います。

 
提供 : 株式会社スズケン

      

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