→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成18年12月28日放送内容より スズケン

第21回アジア薬剤師会連合学術大会


日本薬剤師会
常務理事 生出 泉太郎

 日本薬剤師会で国際委員会を担当しております常務理事の生出です。

会場風景

 第21回「アジア薬剤師会連合学術大会」(Federation of Asian Pharmaceutical Associations:FAPA)が、「医療における薬剤師の新たな役割」をメインテーマとして、2006年11月18日(土)〜21日(火)までの4日間、神奈川県横浜市・パシフィコ横浜を会場に開催されました。
 これまで準備のために日本薬剤師会が中心となって開催地である神奈川県薬剤師会や日本病院薬剤師会、日本薬学会、教育関係者、医薬品産業の関係者など、わが国の薬に関係するすべての代表者が一堂に会して組織委員会を立ち上げ、成功を誓い合うとともにすべての準備をしてきました。
 そもそも、アジア薬剤師会連合の構想は1959年に日本やフィリピンを中心に始まり、1964年に、日本、韓国、台湾、香港、フィリピン、タイ、パキスタン、イスラエルの8カ国が参加をしてフィリピンのマニラで設立総会が開催され、正式に発足しました。
 アジア薬剤師会連合(FAPA)は情報交換を通して、お互いに薬剤師のレベルアップを図ろうということが目的です。具体的には、アジア各国の薬剤師会が連合して、薬学の研究促進、薬剤師の知識と技術の向上、薬業の発展を目的とし、WHO(世界保健機関)をはじめとする関係機関や各国の薬学に関する学会との連携を保ち、薬学者・薬剤師および薬業従事者間の交流を推進するなどの他、薬学・薬業に関する学術大会の開催、薬局・薬事に関する書籍の刊行などの活動を行っています。
 現在の加盟国は日本、韓国、台湾、香港、フィリピン、タイ、パキスタン、インドネシア、シンガポール、マレーシア、インド、オーストラリア、スリランカの13カ国です。他にオーストラリアの病院薬剤師会と薬局組合、クェート、エジプト、モーリシャスが準会員となっています。
 FAPA学術大会としての第1回は1966年に、日本が主催をして、当時日本薬剤師会会長であった石館守三先生を組織委員長として東京で開催されました。
 大会はアジアの23カ国から1,022名の参加者があり、盛大に行われました。その後、アジア各国の薬剤師会が1年おきに持ち回りで学術大会を開催してきて第8回の学術大会を再び日本で開催することとなり1980年に京都で開催されました。京都大会にはアジアからの参加者は1,000人程度でしたが、アメリカ、ヨーロッパからの参加者も多く、アメリカ病院薬剤師会会長なども参加し、特にカリフォルニア大学サンフランシスコ校の病院薬剤部長の講演は当時アメリカでも目新しかったClinical Pharmacyに関するもので、講演を聴いた参加者は薬剤師職能の発展の可能性について考えさせられ、その後の日米薬剤師の交流に門戸を開いたものとして大変に意義のあることでした。
 しかしながら、この第8回大会を最後に日本でのFAPA学術大会の開催への機運は立ち消えとなったのでした。
 それは医薬分業が本格的に実現の可能性が高まったからです。
日本薬剤師会はその後、医薬分業に向けて長く難しい戦いを続ける努力をしてきました。その結果、現在、医薬分業率は50%を超え、今や国民の中で「医薬分業は医療の中で通常のこと」と理解されるようになってきたのです。
 このようなことから、京都で開催された1980年から20数年間、日本薬剤師会は、その基盤である国内問題解決のために専念してきたのです。それらの問題が一応成功裏に終わった時点での国際問題への取り組みが第21回のFAPA学術大会の開催です。まさに時宜を得た開催として意義付けられるものと思っています。
 さて、今回、日本での開催は26年ぶり3回目で、アジアを主とする世界17カ国から1,449名の薬剤師・薬学生が参加しました。
  大会初日は、展示場オープンのテープカットで始まり、引き続きメインホールにおいて勇壮な和太鼓の演奏とともに開会式の式典が始まりました。

開会式

提供 : 株式会社スズケン

      

1 2 3 次項へ