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<スズケンDIアワー> 平成19年2月1日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠について(17)


日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠

icon ガパペン錠とフィズリン錠の薬価算定

 前回の放送以降、薬価基準に収載された新医薬品の薬価算定根拠について説明します。

薬価調査

 はじめは、ガバペン錠です。成分名はガバペンチンで、ファイザーの開発です。ガバペンチンは、電位依存性Caチャンネル阻害作用に基づく抗痙攣作用を有し、「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(これには二次性全般化発作を含みます)、それに対する抗てんかん薬との併用療法」を効果効能とします。効能効果、薬理作用等が類似している、バルプロ酸ナトリウムの製剤である協和発酵工業のデパケンR錠及び日研化学のセレニカR錠を比較対照薬に類似薬効比較方式(I)で算定が行われました。他の抗てんかん薬で十分な効果が得られていないてんかんの部分発作に対する有効性が評価され、有用性加算(II)が適用されました。本剤の効果・効能が市場規模が非常に小さい薬効分類に属しますので、市場性加算(II)も適用されています。申請者によればピーク時の予測投与患者数は2万7千人とされています。また外国平均価格調整による引き上げも行われました。
 次は、フィズリン錠です。成分名は塩酸モザバプタンで大塚製薬の開発です。塩酸モザバプタンは、バソプレシンV2受容体拮抗作用を有し、「異所性抗利尿ホルモン産生腫瘍による抗利尿ホルモン不適合分泌症候群における低ナトリウム血症の改善(既存治療で効果不十分な場合に限ります)」を効能・効果とします。同様の効能・効果等をもつ類似薬がないと判断され原価計算方式により算定が行われました。

icon フォサマック錠・ボナロン錠とテモダールカプセルの薬価算定

アレンドロン酸ナトリウムとテモゾロミドの薬価算定表

 次は、フォサマック錠及びボナロン錠です。成分名はアレンドロン酸ナトリウム水和物で、フォサマック錠は萬有製薬の、またボナロン錠は帝人ファーマの製品です。アレンドロン酸ナトリウム水和物は、破骨細胞活性抑制作用に基づく骨吸収抑制作用を有し、骨粗鬆症を効能・効果とします。既に同一成分の5mg錠が発売されており、これを比較薬とした規格間調整により算定が行われました。しかし、従来の薬が毎日服用するのに対し、今回の薬の場合は1週間に1回でよく医療上の有用性を有することが示されていると判断され、有用性に基づく市場性加算が適用されました。
 次は、テモダールカプセルです。成分名は、テモゾロミドで、シェリング・プラウの開発です。テモゾロミドはDNAアルキル化作用を有し、悪性神経膠腫を効能・効果とします。同様の効能・効果等をもつ類似薬がないと判断され原価計算方式により算定が行われました。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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