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<スズケンDIアワー> 平成19年2月8日放送内容より スズケン

肺炎球菌ワクチン


伴帥会愛野記念病院 名誉院長
松本 慶蔵


icon 肺炎球菌ワクチンの歴史

 肺炎球菌ワクチンは、一般的に23価莢膜多糖体ワクチンを指しており、公的にも現在日本で承認されている唯一のものです。日本ではワクチンと言うと、小児用ワクチンを思いますが、肺炎球菌ワクチンはインフルエンザワクチンと並んで、小児から高齢者に亘るワクチンであり、これまで日本では軽視されてきた感染症予防の一翼を担う重要なワクチンです。肺炎球菌ワクチンは、故・福見秀雄先生や故・東郷靖先生を中心に作られたこのワクチン研究会の努力があって1988年に承認を受けており、これには私も加わっております。しかし、当時ワクチンの価格が約1万円と高価であり、その使用は低迷を続けていましたが、大谷、島田、神谷3先生に私が加わり、肺炎球菌研究会が発足して以来、2001年から急増し、2005年末までに67万3千人がその接種を受けており、2006年には100万人に近い接種者数に迫る勢いに至っております。
 この急増には2つの理由が挙げられます。1つは、医師及び一般の人々のこのワクチンに対する認識が深まってきたこと、更に第2点として、市町村の健康、特に疾患予防への関心が高まり、元来完全に自己負担であったワクチン費用の一部を65歳以上の高齢者を対象に、公費負担とする自治体が次第に増加しているからです。2006年10月1日現在40市、区、町村が公費助成を実施していす。この区域は全国に拡がっていますが、地方としては多少の偏りがあります。東京では目黒区、千代田区が公費助成をしていますが、65歳以上の全員ではなく、申込者順に千名迄になっています。私はこのような公費助成事業を、疾患予防の立場から自治体が取り組んでいる事に高い敬意を表しています。これらの結果から、2006年度の接種者数は昨年の1.5倍になっているようです。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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