→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成19年3月8日放送内容より スズケン

C型肝炎治療薬リバビリン〜(ペグインターフェロンアルファー2aとの併用)


武蔵野赤十字病院消化器科 部長
泉 並木

icon はじめに

 C型肝炎ウィルスはわが国の肝硬変や肝がんの原因の約8割を占めております。先進国の中でもわが国は肝がん大変多い国であることが知られています。この原因の最も重要なものがC型肝炎です。C型肝炎ウィルスは血液を介して感染します。したがって、きちんとした検査ができなかった1992年までに輸血を受けた人や注射針の廻し打ち、入れ墨などで感染が起っています。とくにわが国では輸血によってC型肝炎ウィルスに感染した人が多いのが特徴です。
 持続感染のことをキャリアと言いますが、キャリアになりますとC型肝炎ウィルスが自然に排除されて治癒することが極めて稀になります。C型肝炎ウィルスが25年〜35年間の長期にわたって感染しますと、慢性肝炎から肝硬変に移行し、さらには高率に肝細胞がんを発症するという自然経過をたどります。C型肝炎ウィルスのキャリアの方の約7割が慢性肝炎を発病すると言われております。したがって自覚症状が乏しいうちに、原因となるC型肝炎ウィルスを排除して慢性肝炎を治してしまうことが治療の根本となります。

icon C型肝炎とインターフェロン投与

 現在、治療の基本は、その原因となっているウィルスを体から排除してしまうインターフェロン投与が主役です。インターフェロンという物質は健康な人の体でつくられるもので、風邪をひいたときなどに熱がでますが、これはインターフェロンが体内で作られているからなのです。C型肝炎ウィルスを排除するのに十分なインターフェロンが作られていないので、体外から注射でインターフェロンを補ってあげるのです。インターフェロンという物質は体内での作用時間が短いため、従来のインターフェロンは毎日注射する、あるいは週3回注射することが必要でした。しかし、最近では作用時間が長く週1回の注射で1週間効果が持続するペグインターフェロンが登場し、週1回の注射で効果が発揮されるようになってきました。
 C型肝炎ウィルスは1種類でないことがわかってきています。日本では大きく分けて1型と2型の2種類ありますが、日本人のC型肝炎は約7割が1型の感染です。しかし、残念なことにこの1型に対してインターフェロンは効きにくく、インターフェロンの単独投与の治療では約2割の方しかウィルスが排除できませんでした。逆に2型の人ではインターフェロンが効きやすく約6割の方がインターフェロンの単独で治癒することがわかっています。また、ウィルス量が治療効果に関係があることもわかってきました。C型肝炎のウィルス量はその遺伝子でありますHCVRNAの量を測定しますが、100キロ以上のウィルス量の多い人はインターフェロンが効きにくく、逆にウィルス量が少ない方では治療効果が良いことも認められてきました。しかし、インターフェロン単独での治療は、治療成績が満足のいくものではなく、現在ではインターフェロンの副作用がより軽くなって、そして効果が高いという薬剤が登場してきたのです。

icon インターフェロンの副作用

 インターフェロンには副作用があることがよく知られております。初期の頃には発熱・悪寒・頭痛・倦怠感などのいわゆるインフルエンザ症状が出現します。また、注射を開始して2週間までの初期には白血球や血小板が減るといった血球系の副作用が高頻度でみられます。インターフェロン投与を始めて2週間目から2ヶ月目までの中期の副作用としてはうつ症状が7%〜10%にみられます。また眼底に出血がしばしば認められます。定期的に眼科医による眼底検査を受けた方が良いと思われます。インターフェロン投与を開始して約2ヶ月を過ぎますと、抜け毛が多くなることが見られます。インターフェロン投与が終了したら、1ヶ月〜2ヶ月で脱毛が改善しますので、治療中は頭皮を清潔に保つことが必要です。稀にインターフェロン投与が後半期になってくると、間質性肺炎という独特の肺炎を合併することがあります。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

1 2 3 次項へ