→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成19年3月8日放送内容より スズケン

C型肝炎治療薬リバビリン〜(ペグインターフェロンアルファー2aとの併用)


武蔵野赤十字病院消化器科 部長
泉 並木

icon ペグインターフェロンとリバビリンの併用療法

 インターフェロンの作用時間を長くすることによって効果を改善し、副作用を軽くするペグインターフェロンが登場してきました。海外では画期的な治療としてペグインターフェロンが用いられています。ペグインターフェロンは週1回注射で1週間作用が継続する特徴があります。従来のインターフェロン投与よりも発熱や頭痛などの自覚症状の副作用が軽いことも特徴です。しかし、作用時間が長いため、白血球や血小板が減るといった血液の副作用が心配です。したがって、ペグインターフェロンを注射しているときには定期的に血液検査をして、副作用をチェックする必要があります。
 わが国ではインターフェロンが効きにくい遺伝子型1型のC型肝炎に感染している患者が非常に多いことがわかっています。2004年からペグインターフェロンを注射して、リバビリンを服用する抗ウィルス療法の併用療法が行われるようになりました。この治療によって従来では治りにくい1型でウィルス量が多い難治性C型肝炎の患者でも48週間の治療で、約45%の人がウィルスが消失して治癒することがわかってきました。さらに2型のウィルスに感染している人では9割近い方が24週間の治療でウィルスが排除できて治癒することもわかってきました。特に1回インターフェロンの治療を受けてある程度、効果があった人が最もペグインターフェロンとリバビリンの併用療法が効果的ということがわかってきています。
 リバビリンはC型肝炎に対する有効な飲み薬ですが、副作用として貧血があります。この貧血は血管の中で赤血球が溶けてしまうためにおこりますので、鉄剤を飲んだり、レバーを食べても改善はしません。安全に治療を行うためにリバビリンの量を減らしたり、中止をするという基準が決められています。またリバビリンの治療中と治療が終わった24週間あとまでは避妊をすることが大切になっています。
 現在の日本の問題点は60歳以上の高齢者のC型慢性肝炎から肝臓がんが発生することが増加していることがあげられます。慢性肝炎の進行程度が同じぐらいでも、60歳以下の若い方と比較いたしますと高齢者では約3倍肝臓がんの発症リスクが高いことがわかってきました。また、C型肝炎の女性からの肝臓がんも増加しています。女性の肝臓がんは男性の場合よりも平均約5歳年上であることがわかってきています。したがって、女性の場合には肝機能が安定しているといって、放置せずウィルスを排除する治療を受けたほうが良いと思われます。

 

 

提供 : 株式会社スズケン

      

前項へ 1 2 3 次項へ