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<スズケンDIアワー> 平成19年3月22日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠について(18)


日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠

 前回の放送でお伝えできなかった新医薬品の薬価算定根拠についてお話します。

icon レキップ錠、プレミネント錠の薬価算定根拠

レキップ錠、プレミネント錠の薬価算定表

 初めはレキップ錠です。成分名は塩酸ロピニロールで、グラクソスミスクラインの開発です。塩酸ロピニロールはドパミンD2受容体刺激作用を有し、パーキンソン病を効能・効果とします。効能・効果、薬理作用等が類似している塩酸プラミペキソール水和物の製剤である日本ベーリンガーインゲルハイムのビ・シフロール錠を比較対照薬に、類似薬効比較方式算定(I)で算定が行われました。なお、外国平均価格調整による引き下げが行われています。レキップ錠には0.25mg、1mg、2mgの3規格がありますが、ビ・シフロール錠の0.5mg、0.125mgとの規格間比0.8947が用いられました。
 次はプレミネント錠です。ロサルタンカリウムとヒドロクロロチアジドを成分とする配合剤で、萬有製薬の開発です。成分のうちロサルタンカリウムは、アンギオテンシンII受容体拮抗作用を、またヒドロクロロチアジドは遠位尿細管でのNa再吸収抑制作用に基づく利尿作用を有し、高血圧症を効能効果とします。成分であるロサルタンカリウムの製剤である萬有製薬のニューロタン錠及びヒドロクロロチアジドの製剤で、同じく萬有製薬のダイクロトライド錠を比較対照薬に、類似薬効比較方式(I)で算定が行われました。

icon アレグラ錠、オキノームの薬価算定根拠

アレグラ錠、オキニームの薬価算定表

 次はアレグラ錠30mgです。成分は塩酸フェキソフェナジンで、サノフィ・アベンティスの開発です。塩酸フェキソフェナジンは、ケミカルメディエーター受容体拮抗作用に基づく抗ヒスタミン作用を有し、すでに同社からアレグラ錠60mgが成人に対し、「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、湿疹皮膚炎・皮膚掻痒症・アトピー性皮膚炎等の皮膚疾患に伴うそう痒」を効能・効果として発売されています。今回、7歳以上12歳未満の小児における新用量が承認されたことに伴い、30mg錠が開発されたものです。従って、薬価はアレグラ錠60mgを比較対照薬に、同効薬のアゼプチン錠1mgと同錠0.5mgの規格間比0.4056を用いた規格間調整により算定されました。
 次はオキノーム散です。成分名は塩酸オキシコドンで、塩野義製薬の開発です。塩酸オキシコドンは休心性痛覚伝導路の抑制作用及び下行性痛覚抑制系賦活による鎮痛作用を有し、すでに同社からオキシコンチン錠が「中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛」を効能・効果として発売されています。今回、癌疼痛治療の用量調節及び突発性疼痛への使用を考慮し、徐放性の散剤が開発されたものです。従って薬価はオキシコンチン錠を比較対照薬に、類似薬効方式(I)で算定されました。類似薬から剤形間比を求めることはできなかったため、剤形間比としては1が用いられました。なお、販売名がオキシコンチンではなく、オキノームとされているのは、医療過誤防止の観点からと説明されています。

 

提供 : 株式会社スズケン

      

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